プリマの条件29 ~忍耐力 前編~ | サクラバレエ 

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毎週水曜日に連載中の『プリマの条件』シリーズ。

バレエでプリマ(主役)になるために必要なことの中から、“人間力”についてお話しさせて頂いています。

 

今回は少し長くなりそうなので、2回に分けてお話ししますね。

 

 

29回目になる今回は、『忍耐力』について。

 

この言葉が好きな人はあまりいない気がしますが、これも何かで成功したり、プリマになるために必要な条件です。

 

文字通り、“忍び、耐える力”ですね。

 

桜の花が年に一度、ピンク色の花をつけて満開に咲き誇るために、黒い枝や幹、緑の葉に力を蓄えて、時期がくるのをじっと待っているのに似ています。

 

ただ、“忍び”“耐える”と言っても、“ガマン”とは違います。

 

“ガマン”は、自分の気持ちを抑えつけること。

自分の気持ちに嘘をつくこと。

 

“ガマン”は無理やり抑えつけているので、いずれ爆発します。

 

たとえば、レッスン。

 

いやだな~

行きたくないな~

やりたくないな~

 

と、“やらされている”と思いながらやると、身につかない。

そうじゃなくて、

 

毎週する同じ練習(つまり、基礎ということですね)を、

 

今日の私はやりやすいかな?やりにくいかな?

本日の心身のコンディションはどうかな?

ちゃんと集中出来てるかな?

これで、踊れる身体をつくるぞ~

いつも先生に言われている自分の課題、今日こそはクリアできるかな?

 

などと、自主的に前向きに取り組んでいると、同じことをしていても、ガマンにならない。

 

同じことの繰り返し(つまり、基礎ということですね)が苦手な人は、なぜ基礎が必要なのか、なぜこんなに毎回同じことを繰り返す必要があるのかが、わかっていない。

なんのために、これをやるのか。

例えば体幹トレーニング。

キツイ、苦しいところまでやった方が、しっかり効果が出る。

踊れる身体になるためには効率よく体幹を鍛えることが必要ですが、

その目的や効果がわかっていないと、ただただキツイ、つらいばっかりで、イヤになって当たり前です。

 

バレエを習いに来ているのに、なぜこんな地味なことをやらされるのか。

もっと楽しく踊らせて欲しい!ってなります。

 

体幹トレーニングをせずに、自分の好きなことだけ楽しく10年踊った人と

目的意識を持って、自分で体幹トレーニングを積極的に10年行いながら踊った人、

どちらがプリマになれるでしょう?って聞かれたら、答えは後者だと、誰でもわかると思うんですね。

 

踊りも、人によって、回転が好きだとか、ジャンプが得意だとか、表現が上手だとか、ありますが、自分が好きな踊り、得意な踊り、自分にとって楽な踊り慣れている踊りだけをする人と、

 

好きな踊りももちろんするけれど、もう1つ上に行くために、自分が苦手なこと、好きじゃない踊り、興味がないことにもチャレンジ出来る人。

 

どちらが実力がついて、自信がついて、踊れる幅が広がって、魅力的に踊れて、自分の選択肢が増えるのかって言ったら、圧倒的に後者だと思います。

 

自分の未来のために、今はぐっとふんばる。

耐える。

踏みとどまる。

 

気持ちを抑え込む“ガマン”じゃなくて、

自分で納得して、そこを選びに行く力。

 

未来のために、腹をくくる。

自分のために、覚悟してやる。

それを、“ガマン”じゃなくて、“忍耐”と呼ぶのです。

 

つづく