毎週水曜日に連載中の『プリマの条件』シリーズ。
バレエでプリマ(主役)になるために必要なことの中から、“人間力”についてお話しさせて頂いています。
45回目になる今回は、『懐の深さ』についてのお話しです。
今回も長くなりそうなので、2回に分けてお話しさせて下さいね。
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懐の深さ…こう聞くと、皆さんはどんなことをイメージされますか?
私は個人的に、これは勝手なイメージなんですけれども、なぜか着流しで腰に刀を差している“武士”のようなイメージなんですね。
坂本龍馬とか・・・あのあたりの時代の男性をイメージしますね。
昔は懐刀(ふところがたな)だとか、懐中時計(かいちゅうどけい)などの言葉があるように、“懐”という言葉が、着物の時代によく使われていたように思います。
最近は、“懐”っていう言葉をあまり聞かないし、使わないですよね。
給料日前に“懐がさみしい”とか、“懐中電灯(かいちゅうでんとう)”という言葉くらいですかね?
(それすらも、最近あまり使われていないように思うのですが。)
辞書では、『懐が深い』という言葉は、相撲が語源になっているとされていますが、私の中では、懐の浅い、深い、は“相手をどのくらい自分の中に入れてあげることが出来るか”です。。
自分の懐に相手の刀をどれくらいまで入れてあげられるか、という、本当にあくまでも、私のイメージなんですけれど。
自分を刺しに来た相手を平然と受け入れる、度量の広さというかね。
相手のことを受け入れ、なぜ相手が自分刺そうとしているのかと、相手のことを理解しようとするくらい、相手のことが考える余裕がある。
これは、以前お話しした、“包容力”とも少しイメージが近いかもしれませんが、私の中では、自分から相手を包み込みに行く、というよりは、来る人を正面から受け止めるようなイメージです。
“相手と真正面から向き合って、相手を受け入れて、理解してあげられる力”
それが、私の中の“懐の深さ”のイメージです。
(・・・いやいや、この連載、“プリマの条件”でしょ?なんで武士やねーん!武士が出てくるねーん!)と心の中で突っ込んでくれたそこのアナタ。
来週はそのあたりを解説して行きますよ~。
お楽しみに~♪
つづく