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毎週水曜日に連載している、『サクラバレエの歩き方』シリーズ。
大人になってからバレエを始めたいと思っている人が、サクラバレエでバレエを習うとどんなサポートを受けられるのかをタイプ別に紹介していきます。
今週も先週からに引き続き、このタイプの方です。
タイプJ
振り付けを憶えられる自信がなくて、一歩踏み出せない人。
(もしや私の頭はカニミソで出来ているのでは・・・)と、秘かに疑うほど、
振り付けを憶えられる自信がない人。
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このタイプの人がサクラバレエで受けることが出来る主なサポートは次のとおりです。
1.振り付けを憶える大切さを教えてもらえる
2.簡単で短い振り付けから少しずつ練習させてもらえる
3.段階を踏んで少しずつ長くて複雑な振り付けを憶えられるよう、考えられている
4.なぜ、振り付けを憶えるのが苦手なのかと教えてもらえる
5.どうすれば振り付けを憶えられるようになるのかも教えてもらえる
6.振り付けをレッスン前後に先生に聞いてもきちんと教えてもらえる
7.クリスマス会などでは、最初のうちはサポートしてくれる人がいる
8.メソッドが統一されているので、振り付けに一定の法則がある
9.“振りを憶えよう”などの特別レッスンをしてもらえる
このうちの、1~5については先週お話ししましたので、今週は6~9について解説していきたいと思います。
6.振り付けをレッスン前後に先生に聞いてもきちんと教えてもらえる
通常、バレエの振り付けは1回で憶えるのが当たり前。レッスン中のコンビネーションでも、発表会の作品でも同じです。1回で憶えられなかったら、踊ることはあきらめなくてはいけません。だから、バレエを踊りたかったら何が何でも振りを憶えるしかありません。これは生徒をレッスンに集中させてあげるため。それから、振りを憶えることを本気で練習させてあげるため。さらに、振りを1回で憶えて、出来るだけ長い期間しっかりと練習させてあげるため。
(たとえば、発表会まで6ヶ月、週1回のレッスンだとして、月4回×6ヶ月=24回のレッスンのうち、1回で憶えれば、のこりの23回を綺麗に動くために指導してもらったり、列を揃えたり、音にあわせたりして完成度を高められますが、振りを憶えるだけで4ヶ月かかったら、8回練習したら、もう本番。列はバラバラ、音の取り方もバラバラ、動きもバラバラ。仕上がりが全く違います。)
だから、バレエの先生は振りを1回教えたら、2回目は教えない。レッスン前後にも教えない。「ちゃんとレッスンに集中していれば時間内に憶えられるはずです。」と。
だから、振りを憶えられない人は、やがてリタイアします。普段のレッスン時は他人をこっそり見てなんとかくらいついていけても、発表会の練習がはじまると、振りを憶えられない人はバレエ教室の中に居場所はありません。
これは、バレエに向いていない人を早くあきらめさせてあげて、他のことをさせてあげるためでもあります。
なぜなら、大げさではなく現実問題として、
振りが憶えられない=バレエが踊れない
だからです。
けれども、サクラバレエでは振り付けは聞けば何度でも教えてもらえます。
レッスン中でもレッスン前後でも教えて貰えます。
ただし、「この振り付けは教えるの3回までね!」「9月末までなら、振りを聞いても良いですよ。」などと、ある程度、期間は区切られますが(永遠に教えてもらえると思っていると、永遠に憶えられないので!)それでも質問すればきちんと教えて貰えます。
なぜなら、どんなに集中しても、どんなに真剣になっても、なかなか振りを憶えられない人がいることを知っていますし、振りが憶えられなくても、それでもどうしてもバレエが踊りたい人がいることも知っているからです。
それから、私自身が振り憶えでとても苦労した、というのもあります。
私は、先生に振り付けを聞き直したことはありません。(・・・多分、です。昔のことなので、記憶が少し曖昧かもしれません。)
そういうものだと思っていましたし、周りに先生に何度も振り付けを聞いている人もいませんでした。
だから、振りを聞くなら、生徒の中で上手な人や振り憶えが良い人に、何度も何度も頭を下げて、イヤな顔をされても食い下がって、教えてもらっていました。
けれど、(1回で憶えなくてはいけない)という緊張感から、ますます焦って憶えられなくて、本当に苦労しました。
教師になった今、タイムマシーンに乗って、あの頃の私のところへ行き、振りを憶えるコツを教えに行ってあげたいくらいです。
なぜ自分が振りを憶えられないのかの原因を知り、振りを憶えるコツを教えてもらい、繰り返し練習しながら自分なりの方法を確立していくことが出来れば、誰だって1回で振りを憶えられるようになると信じています。たとえそれがどんなに不器用な人だったとしても。頭の中がカニミソではない限り。
7.クリスマス会などでは、最初のうちはサポートしてくれる人がいる
サクラバレエでは“プティットメール(小さいお母さん)”として、初舞台の人や振り憶えに自信がない人には1人に1人ずつ、経験者がサポートしてくれます。衣装やメイクなどについても質問すれば答えてくれますし、振り付けも聞けば教えてくれます。(プティットメールさんもわからない場合は先生に聞いてくれます)ですから、振り憶えに自信がない人でも、サポートしてもらいながら舞台に立つ練習をすることが出来ます。
8.メソッドが統一されているので、振り付けに一定の法則がある
バレエ教室によっては、先生が何人もいて、それぞれの先生が違うメソッドで教えていることもめずらしくありません。また、“メソッド”として確立させずに、色々なメソッドを先生がその時その時でミックスされることもあります。生徒は動きや振り付けに統一性がないので、毎回違った動きを楽しむことが出来、レッスンに飽きにくくなりますふぁ、法則性がないため、振り付けを丸ごと憶えるしかなく、振りを憶えることが苦手な生徒は大変苦労します。サクラバレエではワガノワメソッド(ロシアメソッド)をベースに、日本人の大人向けに考えられたサクラメソッドに統一してレッスンを行いますので、振りを憶える時にちょっとしたコツをつかめば、自分で振り付け組み合わせて考えられるようになり、振りを憶えやすくなります。
9.“振りを憶えよう”などの特別レッスンをしてもらえる
“それでもやっぱり振りを憶えるのが苦手だ”という方のために、『振りを憶えよう』などの特別レッスンが設けられます。このクラスでは、本来バレエの教師が習う、振りの憶え方を惜しげもなくレクチャーしてもらえます。
ここまでしてもらえるのは、おそらく日本中でサクラバレエだけだと思います。
“大人からバレエを始めた人”を上手に踊らせてあげるために、サクラバレエはあの手この手を使って本気でサポートしていきます。
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次回は、“タイプK バレエ以外の目的のためにバレエを習いたい方”の場合です。
お楽しみに
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