新シリーズのお知らせ | サクラバレエ 

サクラバレエ 

サクラバレエは岡山市にある“大人からはじめる本気のバレエ教室です。
ワガノワメソッドに基づいた大人向けカリキュラムで段階を踏んで上達
出来るよう1人1人丁寧に指導しています。未経験の方ぜひどうぞ!
※スケジュールや料金は“テーマ”から♪

ふと気がつけば、いつの間にか10月です。12月まであと2ヶ月!

スタジオはクリスマスの練習で盛り上がっています。


そんな中、近日中にこのブログで新連載を始めます。


テーマは、


『大人がバレエを習うということ』

  ~大人からバレエをはじめたバレエ教師が本音で語る、バレエのこと~


サブタイトルまでつけてみました。


いつ書籍化されてもいいようににひひ


大人からバレエを始めて、バレエ教師になった私だからこそ知っていること、大人に向けて語ってあげられること、伝えられることを、毎回少しずつ書いて行きたいと思います。


内容を少しだけ紹介しておきますね。


◇これからバレエをはじめる人へ


1.バレエを習う覚悟は出来ていますか?

     ~バレエは気軽に習うものではない~



2.10年続ける覚悟はありますか?

     ~どんな芸術も一人前になるには10年かかる~


3.バレエは魔法の習い事ではない

     ~バレエを習えば女子力が上がる?!~


4.バレエは毎日レッスンするもの

     ~週1回のレッスンを、何年続けても上手にならない~


などなど・・・です。


なお、内容は予告なく変更になることがありますので、ご了承下さいね



さて、なぜこの記事を書こうと思ったのかについて少し触れておきたいと思います。


大人からバレエを習った私が、今振り返ってみて一番苦労したこと。それは、


“誰も本当のことを言ってくれなかった”


“誰も本当のことを教えてくれなかった”


ということです。つまりそれは、


“誰も本気でバレエを教えてくれなかった”


“誰も私を本気で上手にしてくれようとはしなかった”


ということなのです。


これはバレエに関係なくですが、


大人になると、誰も本当のことを言ってくれなくなります。


大人になると、よほど近い人とじゃないと、あまり本気の喧嘩をしなくなりますよね。


友達や職場の人とも、適度に距離をとり、お互いに傷つかない付き合い方を覚えます。


知らずに間違えたことをしていたとしても、見て見ぬふりをして、それなりに上手に、お互いにのらりくらりとかわしながら、付き合っていく術をおぼえます。


バレエの世界でもそれは同じで、大人のバレエは生徒同士もそうですし、先生と生徒も大人同士ですから、お互いに距離をとってそれなりに上手にお付き合いするようになります。

お互いに楽しく、レッスンを楽しめればそれでいいや、という場合はこれはとても良いことです。


誰も傷つきませんし、教える方も教えられる方も気持ちが楽です。


本気でぶつかりませんから、どちらもエネルギーも使わずに済みます。


けれど、もし、あなたがバレエが上手になりたいと思っているのなら、


バレエは、それでは上手にならないのです。


バレエというものは、そんなに甘くはないのです。


バレエは大人でも子供でも、


本気で教えてくれて、


本気で育てようとしてくれて、


本気で自分の成長を信じてくれて、

時にはげまし、


時に喜び、


時に叱り、


時に見守ってくれる教師と一緒に、


自分自身と向き合いながら、体と心を磨き続けなければ、上手にはならないのです。

だからこそ、バレリーナはしなやかで強く美しく、世界中で尊敬されるのです。


大人からバレエをはじめることの最大の弱点は、大人が大人であるために、誰からも本当のことを教えてもらえない、というところにあると、私は思っています。


大人には、踊りのテクニックよりも、もっと大切な、バレエとの関わり方や考え方、努力の仕方や、年齢や体力のこと、時には生き方や考え方のクセも良いことばかりじゃなくて、ダメことはダメだよ、ときちんと教えてくれる人が誰もいないのです。


そうなると、自分では自分の弱点がわかりませんから、自分が一体何がダメで上手にならないのかがわからないので、バレエという迷路に迷い込んで、永遠にグルグルと回っているような状態になってしまうのです。


そして、ため息をつきながら一言、


「バレエってむずかしいよね・・・」


「大人からはじめた人には、やっぱり、バレエってムリなのかもね・・・」


なんて、つぶやいてしまう訳です。

いいえ、そうじゃありません。


バレエが上手にならないのは、あなたが大人だからではありません。


あなたに本当のことを教えてくれる先生がいないからです。


だから私は、サクラバレエという場所で、生徒ひとりひとりときちんと向き合い、本当のことを伝えることを心がけています。


なぜなら、サクラバレエは“大人に本気で教えるバレエ教室”だからです。


スタジオ生に対しては、本当は直接こういった話をしてあげられたら良いなと思いつつ、なかなかそのような機会がないのですが、ただ、彼女達は日々の私の言動から、私のこういった想いをある程度感じ取ってくれているのではないかな、と思っています。


いずれにしろ、スタジオではなかなかこういう話をする機会がありませんから、こういう場所を借りて、これからバレエをはじめる方や、スタジオ生のために、少しずつでも、バレエ教師としての本音を書いていけたらと思います。


厳しいことも書くと思いますが、バレエとは本来厳しいもの。


そして、その厳しさが自分を磨き、成長させてくれるのです。


これらの記事が、これからバレエを習おうかなと思っている大人の方達への、何らかのヒントになってくれれば幸いです。