Days 9 | 櫻と葉っぱの物語❤

櫻と葉っぱの物語❤

櫻葉❤
ときどき大宮☆

こちら側の方のみいらしてください☆

【2017年11月開設】

ファン歴非常に浅いため、
諸所おかしなところがあるかもしれません。

ご愛嬌と優しく許してくださったら幸いです。

【お話の内容転写利用、画像利用などお断りします】

櫻葉❤

 

 

 

 

ご理解ある方のみおすすみください☆

 

はじめましての方へ→ こちらへ

 

 

 

 

 

 

 

 

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Side M

 

 

 

 

 

 

 

 

櫻井さんのその言い方と言い回しに思わず

 

遠慮なく大きな声で笑ってしまうと、一気に緊張がほどけた気がする。

 

今度は櫻井さんが相葉くんはなにかしてるの?と聞いてくれた。

 

 

「なにもしてませんね」

 

 

「へぇ。でもけっこう身体はしっかりしてるようにみえる」

 

 

「運動は好きで、昔はときどき走ってたんですけど」

 

 

「いまはしてないの?」

 

 

「いまは、、、」

 

 

 

遅くまで仕事をしていてそれでころではない、、、とは続けられなかった。

 

その仕事は仕事、、、と言っていいかがわからない。

 

だって結果が出ていないのだ。

 

結果の伴わない労働は、仕事になるのだろうか。

 

 

 

「オレも、、、仕事をしたいなって思ってはいます」

 

 

 

そこまで卑屈にはなっていないつもりでも、

 

こんな言い方はよくない、、、と思う間もなく、そう言ってしまっていた。

 

 

なんていうか櫻井部長の雰囲気は、

 

本当のことを伝えてしまえる空気がある。

 

それは大野先輩のと少し似ていて、けれどどこか違った。

 

 

 

「そんな風に思えてるなら大丈夫だよ」

 

 

「え?」

 

 

櫻井部長は優しいけれど迷いなくきっぱりそう言って

 

オレに笑う。

 

そして、

 

 

 

「いま『おれのことなんてなんも知らねーのに』って思ってるでしょ」

 

 

「っ、、」

 

 

 

なんというか、言葉が出てこない。

 

だって実際、オレのことなんて知らないだろうから。

 

 

 

「相葉くんってスゲー素直ね。顔に出ちゃうんだ」

 

 

 

櫻井部長はキレイな顔をして、思っていたよりもずっと豪快に笑うヒトだった。

 

そして、なぜかそれは決して偉そうとか上から目線とかじゃなくて、

 

嫌味がない。

 

 

「、、、よく言われます」

 

 

「それは相葉くんの長所だよね」

 

 

「え?」

 

 

そこまで話したところで、櫻井部長の携帯が震えた。

 

ちょっと失礼と言ってスマートに席を立つと、その姿が見えなくなる。

 

 

明らかに緊張が少しゆるんでぼぅっとすると

 

 

「あ、すみません」

 

 

大野先輩がビールをついでくれた。

 

 

 

 

「櫻井くんてすごいよね」

 

 

ビールをつぎながら櫻井部長のことを話す、大野先輩はとても嬉しそうに見える。

 

 

「なんていうかもう『すごい』って言葉がしっくりくんの」

 

 

そうして、大野先輩はいつもと同じく、優しかった。

 

 

 

「俺より2年も先に部長になっちゃってさ~。

 

俺ですら櫻井くんにいまでもいろいろアドバイスしてもらってるの」

 

 

 

ああそうなんだ、、、と思った。

 

それはなんていうか、すごく納得って感じ。

 

 

自分は櫻井部長のことをほとんど知らないけれど

 

どれほど仕事ができるヒトかは知っている。

 

それにさっきまで目の前にいた櫻井部長は、

 

どこか頼れる男ってのを全身で感じる。

 

 

 

「アドバイスなんて俺はなんもしてねーぞ」

 

 

 

すると、少し前の登場シーンと同じように頭の上の方から声がして、

 

やっぱり笑っている櫻井部長がそこにいた。