いつもお読みくださりありがとうございます。

先日コメントを頂きましたので、改めて低学年模試について考えてみたいと思います。

 

以前、低学年模試のレベル感について記事にしたことがあり、そちらも参考にしていただければ幸いです。

 

 

ただ、模試のレベル感も受ける子が年単位で増えている現在ですと、少しずつ変化していっているように感じています。なのでたった半年前に書いたこの記事も、ちょっと難易度変化してるなと思います。具体的には全国統一小学生テストは問題量も増えて後半の難易度も上げて、満点や高得点が多発しないように塾側が対策してきていますし、日能研のテストも平均点が7割以下のものもたまにあります。

 

年々増えていますからね。。。受験者が。

兄のころは低学年模試なんて「うわ、、、あの保護者前のめりすぎ」と思われるだけでしたし、受けている層も、

1.小学校受験をしたので模試というもの、塾というものに親子で抵抗がない。一人っ子でも受験情報が横から入ってくる環境。

2.兄姉が現在その大手塾に通っている、または卒業生。

3.保護者が中学受験経験者で小さいころから興味を持って情報収集している。

 

という方たちが多かったと思います。が、現在ではブログや旧TwitterなどのSNSやネット情報の氾濫のため、「なんとなく」低学年で模試にチャレンジする方もかなり増えてきています。

 

同じ学年のときの模試でも、最低でも兄のときの7年前の2倍以上、多いと3倍の子が受けています。びっくりです。(お前が言うなえーですけど。)

 

ただ、全国統一小学生テストの記事でも最近書きましたが、分母が増えたらどうなったか、というとテストが一般化して易しくなることはなく、情報戦の中、「対策」をする家庭もかなり増えてきたので塾側も差をつけるために難易度は少しずつ上げてきています。

 

とくに全国統一小学生テストは明らかに難易度が上がっていますね。小学校の勉強だけしてしていない子が受けてみよう!と勧誘されるようなTVCMが四谷の諸問題のために放送されなくなったせいなのか、または四谷側がターゲットを完全に中学受験準備組に変えたのかわかりませんが、小学校の勉強だけしかしていないとたぶん偏差値50取るのも厳しいテストになってきていると思います。

 

少なくとも「ちょっと試しに全国の中での自分の立ち位置を見てみよう!」というような軽いものではなく、何も勉強していないと散々な点数を取って子どもがショックを受けるので、気軽に受けることはおすすめしません。

それに高学年はマークシートですから、中学受験の準備としても必要ないですし、5年生以上になると内容も中途半端で建前上?中学受験の勉強をしていない子も受けてね!というものですので、中受の勉強を本気でしている5年6年は内容的に意味が薄く、私からするとこんなテストに貴重な時間を取られたくない!!と思ってしまいます。

 

今年はたまたまいないのですが、昨年は四谷生が数人いましたが、6年生の11月でも統一テストを受けないといけなくて可哀想でした。そんな時間があれば復習か、寝てた方がマシというくらいに思っています。(言い過ぎ!?)

低学年は力試しとしては意味があるとは思っていますが。

 

さて、その中でもコメントにありました早稲アカチャレンジテスト。これの高得点はたしかに難しいです。

 

まず、1年生はたった20分という時間しか与えられていないのに、思考力系と呼ばれる問題も最後に出てくるのでまずは時間との闘いです。2年生からは30分になるので少しスピード勝負だけではなくなります。

 

ご質問にあった、「高得点を取るにはどうしたらいいのか」ということですが。

高得点を取る子というのは全員間違いなく、勉強してきている、訓練してきている子です。大半がもともと算数が得意だったり、理解力が高い子が家庭やまたは通塾で対策しているので高得点になっています。

 

そして、その対策というのがトップクラスに代表されるようないわゆる普通の算数の先取り問題をたくさんやっているプラス、いわゆる「思考力系」と言われる問題の勉強もやっているので、点数が高くなります。ただ土台としてはトップクラスに代表される先取りの算数です。それにプラスして長い文章を読解するような問題をこなしているから、いろいろな問題に既視感があり、解けるだけです。(ほぼ、大半の高得点の子は、です。たまに天才はいます。)

 

で、ひとまとまりに私も面倒なので「思考力系」と最後の問題などを言ってしまっていますが、よーく見ると別に「思考力」でもないんです。高学年においても本当に新作、思考力、ひらめき、などが必要な問題なんてそうそうはなく、問題をどう読解して理解して、手を動かせるか、ということの勝負なので、低学年はそのミニチュア版ということです。

 

低学年での難問と言われる問題も同じで、「手を動かして、論理的に考えられる子が解ける」問題なので、そういう問題をたくさんやっているか、または文章読解力が高い子が解けます。

 

時間がないので、文章を速く正確に読解する力がないと、まず問題の意味すらわからないはずです。

大問が5まであるとすると、高得点(90点以上くらい)の子は1,2年生なら大問1と大問2を合計5分以内で解いているはずです。

 

計算は1つ1つを数秒で正確に解いているはずで、一行問題も既視感を持ってこれまた数秒で解いています。

 

一行問題は、トップクラスなどの問題集がきちんと身についているお子さんだったら簡単に解けるはずです。内容もそれらと似ています。

 

お子さんに高得点を取らせようとするならば、1年生ならまず大問1と2を絶対に落とさないで5分、多くても7分以内で解けるかどうか、が勝負です。

 

でも、その勝負って別にシャカリキになってやらせるほどのものでもないですので、トップクラスや最レベなどの問題集を今頑張っているのならば、そのままそちらを進めることで力がついていくと思います。

 

大問3とか4はサイコロとか、図形の回転なことが多いので、というか低学年で作成できる問題なんて限られており、図形を出すしかないんですよね。

なのでこれは鍛えているか生まれつき得意な子が解けるだけです。立体を回転させたり、穴を開けてみたり、これらはビルディングパズルとかをやっていたり、立体を扱うアプリなどで鍛えれば得意になると思います。ただ最優先事項ではないので、時間の余裕があれば、という感じですね。

 

早稲アカチャレンジテストの大問5ですが、たぶんですがサピのきらめき算数をやっても得点には直結しません。

 

問題集と言うのはよくできていて、サピの問題集はやはりサピのテストと似ているんです。なので、きらめき算数はサピのテスト対策としてが一番使えると思います。

もちろん、早稲アカチャレンジテストの最後の問題にも役立つは役立ちます。

 

ただ、きらめき算数も使い方が大切で、お子さんが1人でちゃんと文章を読んで、考えて、手を動かしているかどうか、が大切です。ちょっと詰まるとすぐ口を出してしまう、ヒントを与えてしまう保護者が多いのですが、お子さんというのは「もう一度読んでみて」という一言ですら大きなヒントなのです。その点はよく理解して、「もう一度読ませたらできた」は厳しく見れば1人では読めていない、ということですので、徐々に「一人で問題文を読んで理解できる」レベルまで到達させないと、実戦(例えばサピや早稲アカのテストとか)では使えません。

 

見ていると、ヒント出しすぎ・・・・という保護者が本当に多いので、早く問題をこなしたい気持ちは理解できますが、もし今読めなければ、それがその子の力なので、まずはしっかり読ませる。本当にちょっとずつちょっとずつのヒントを与えて、次の問題は一人で少しだけやらせてみる。解けない子ほどそういうかなり小さいステップを踏んであげてほしいと思います。

 

きらめきが1人で出来るようになると、だいぶ読解力はついています。

「これってどういう意味~?」を連発するようだと、まだまだですので、コピーして忘れたころにもう一回やるくらいのつもりがいいと思います。

 

そして、話がそれてばかりで申し訳ありません。

早稲アカチャレンジテストの最後の問題ですよね。

 

あれは、操作や図形なことが多いですが、操作の場合はこれは似たような問題をたくさんやっていると出来る面も多いです。似たような問題はどこにあるのか、というと浜学園公開学力テストの最後の問題は似ていることがありますね。浜学園の最レベ講座は比較的そういう時間のかかる問題を提供してくれている気がします。手っ取り早いのは浜学園公開学力テストを受けて、最高レベル算数の資格を取ってしまって受講する、という方法です。ただ負担は増えますのでその点は考えたほうがいいです。

 

あとは早稲アカの低学年コースの発展問題みたいな問題も、似ているものがあります。

 

が、正直どれも高学年の問題の焼き直しですし、年齢が上がれば取れてしまう問題です。なので同じことの繰り返しになりますが、どれだけ文章読解力があるかという面が一番大きいと思います。

きらめき算数は、カラーすぎて(笑)、あと絵が多すぎてちょっと違うんですよね。早稲アカとは。でもまあ読解力を養う、手を動かす練習になります。

 

どうしてもそこを今取りたいなら、対策するほうがいいので取り掛かりやすいのはやはり『きらめき算数』ですし、グノーブルが『思考力の扉』という問題集の低学年版を作っていますのでそちらもいいでしょう。けっこう大変ですが、そこまで手が出せれば、大抵の模試は取れてきます。かけた時間と結果が見合うかは微妙ではありますが。。。似た問題があるはずです。

つまり、長いリード文にくらいつき、理解して数字で表す、こういう根性?!を最後の問題は求めているともいえます。高学年になればなるど、条件を整理しながら考えていくことが求められますし、これとこれの組み合わせにしてしまうと、答えの条件からは外れてしまうな、などという「数字の勘」がないと辛い問題があるので、そういう下地を作ろうとしているのでしょう。なので、模試で出会ったら、その時できなくてもしっかり解き直しをすることで、かなりの有効活用になるし、力になると思います。

 

最後の問題に手も足も出ない、とあったのですが、手も足も出ない、のは時間のせいなのか?

もし時間が足りないのなら、それは前半問題を速く正確に解くスピードが足らないということです。

問題の意味がわからないのか?

もし読んでもわからないのであれば、それは読解力が足りていないので、解き直しのときに、一区切りずつ読ませて、そこまでの意味がわかっているか、そこまでを図や数字で表せているか、を見る必要があります。

 

個人的には算数大好き少年、少女以外は別にあの問題で満点取らなくてもいいと思っており、2問くらい間違えても、相対的に十分優秀なはずであり、後で解き直しできちんと問題の意味をわかって、ゆっくり時間をかければ解ける、という状態であればそれで充分高学年で難関校以上に通用する素地があると思います。

 

キッズビー対策の塾に行ったり、そちら系の問題集(市販だとエルカミノが監修しているようなものやはなまる学習会系もあります。)をやりこんでいる子ならば、最後の問題も手が動くし既視感があるでしょう。初見なようで初見じゃないという子がいるはずです。

 

そういう対策を取ってる子がいるので、塾側も長めのリード文にしたりして差をつけようとしているだけです。

 

ただ、小4からの算数対策と考えると、トップクラスやZ会系の問題で地道に先取りしていったほうが高学年で役立つと思います。

 

低学年の難しい模試は、「問題をもらいにいく」という精神で使うというのもアリです。

 

トップクラスなど、今取り組んでいる問題集は決して無駄にはならないので、地道に続けていけば4年生からかなり楽になると思います。

お子さんを直接存じ上げているわけではないので、お答えが的外れでしたらすみません。どなたかのお役に立てれば幸いです。

 

お読みくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

いつも打つときに急いでいることも多く、誤字脱字も表記のゆれも多くて本当に恥ずかしいのですが、ご勘弁いただければと思います。