中島京子「ワンダーランドに卒業はない」 | 読後つれづれ

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読んだ本の感想など

 

中島京子「ワンダーランドに卒業はない」

空想が日常の子ども時代、だれもが異世界へと旅する時間を持つ。

物語に没頭する喜びは、ずっとあなたを支えてくれる。

本を開いて、自分の中の子どもに会いにいこう。
『クマのプーさん』から『ゲド戦記』まで――作家を育てた18の物語。

 

まえがき

  1. プーの森で、ことばと遊ぶ――A・A・ミルン『クマのプーさん』『プー横丁にたった家』
  2. 銀河ステーションから、めくるめく幻想世界へ――宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
  3. 二人がそれぞれ、親友のためにやったこと――エーリヒ・ケストナー『点子ちゃんとアントン』
  4. 物語に没頭する、圧倒的な幸福感――ロバート・ルイス・スティーヴンソン『宝島』
  5. 教訓を見いだそうとする者は追放されるだろう――マーク・トウェイン『ハックルベリ・フィンの冒険』『トム・ソーヤーの冒険』
  6. 植物とコミュニケートする農系女子――フランシス・ホジソン・バーネット『秘密の花園』
  7. ワンダーランドは卒業を許さない――ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』
  8. 「衣装だんす」で、ファンタジーと出会う――C・S・ルイス『ライオンと魔女』
  9. コロボックルはわたしたちの先生なのだ――佐藤さとる『だれも知らない小さな国』
  10. 愛があれば。愛さえあれば。どんなに世界が苛酷でも。――カルロ・コッローディ『ピノッキオの冒険』
  11. 才能ある女の子の行く末は――ジーン・ウェブスター『あしながおじさん』『続あしながおじさん』
  12. ウェンディの哀しみ――J・M・バリー『ピーター・パンとウェンディ』
  13. 「不要不急」と灰色の男たち――ミヒャエル・エンデ『モモ』
  14. 人間が想像できることは、必ず人間が実現できる――J・ベルヌ『二年間の休暇』
  15. 反省、赦し、和解こそが、知恵である――ルーネル・ヨンソン『小さなバイキングビッケ』
  16. 落語の世界に通じる『ラッグルス家』の物語――イーヴ・ガーネット『ふくろ小路一番地』
  17. 「時」とはなにか? 時間旅行SFの金字塔――フィリパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』
  18. 二十一世紀の読者のために作り直された、ル= グウィンからの贈り物――アーシュラ・K・ル= グウィン『ゲド戦記』

 

 

先日「小公女たちのしあわせレシピ」を読んで

 

 

児童書について興味がわいたので、

この本も気になって読んでみました。

 

お恥ずかしながら、この中の1/3ぐらいしか読んだことありませんあせる

特に、少年の冒険ものはあまり好きではなく、

ほぼ読んでいないのですよね。

(『宝島』とか『二年間の休暇』とか…)

 

中島京子さんは、その辺りこだわりなく読み、

楽しめたのだなぁ~という気持ちと

だからこそ、「女性の登場が少ない」

という気持ちを持ったんだろうなぁ、と。

 

「あしながおじさん」に至っては、

主人公ジュディは最後はハッピーエンドだと思っていたので

「作家にならずにお嫁さんになった」のが残念だという捉え方をするとは

びっくりと共に新鮮ではあります。

 

18編の中では『ライオンと魔女』と、

『モモ』が一番面白く、興味深かったです。

 

 

『ライオンと魔女』で、魔女がエドマンドに食べさせる悪い魔法のかかったお菓子。

私が読んだ訳ではプリンでしたが、

実際はターキッシュデライトというトルコのお菓子です。

(日本ではなじみがないため、プリンに変更されたのだそうです)

それを知った時は、

「舞台はイギリスなのに、なぜトルコのお菓子?」

と思ったのですが、

作者C・S・ルイスの頭の中の

イスラム教徒とアラブ諸国の(悪い)イメージが

影響しているようです汗

 

このナルニア国シリーズ、2巻までしか読みませんでしたが

中島京子さんの解説を読むと、5巻の『魔術師のおい』は

1巻の『ライオンと魔女』の、

ルーシーたち兄弟姉妹がナルニアを統治している時代の

お話だそうで、

『ライオンと魔女』の物語設定の謎を解く答えが出て来るらしいで、

読んでみたいと思います。

 

 

そして『モモ』は、映画「ネバーエンディング・ストーリー」を見て以来、

何度も読んでみたいと思いましたが、

おこづかいで買うには高くて…汗

(図書館で借りるには重くて…あせる

今まで読まずに来てしまいましたが、

中島京子さんが仰る

「立場によって悪は善となり、善は悪となる」

という点が気になるので

今こそ読んでみたいです。

 

 

 

 

<おまけ>

私が小学生の頃に読んだ『ピノッキオの冒険』

 

 

当時買っていた雑誌(小学〇年生、とかの)に

広告が出ていて、絵が素晴らしかったので

ねだってクリスマスプレゼントとして買ってもらいました。

少年少女世界文学全集の第1巻だったのですね。

 

中島京子さんが仰るように

ディズニー映画の『ピノキオ』ってちょっと怖いですが

(東京ディズニーランドのアトラクションも、若干怖いです…)

 

この絵本は怖さを感じませんでした。

 

そういえば、東京ディズニーランドには

トムソーヤ島という、いかだで渡る島もありますね。

 

 

有名なペンキ塗りの壁も見ることができます。