小平市を中心に活動する
さくらジュニアオーケストラです
お待たせいたしました
さくらジュニアの音楽監督 伊藤先生のオーケストラこぼれ話
第1回話のテーマは「指揮者って何?」(全3回)最終回です
これまでのお話はこちら
オーケストラこぼれ話
第1話 指揮者って何?③
どうでしょう?音は出さずとも人によってはとても価値のある立場であると理解していただけましたか?あくまで人によっては、です。これといって魅力のない指揮者はたーくさんいます。そういう人には演奏者は冷たいです。
では私の考える良い指揮者の条件。
1とりあえずしっかり勉強していて演奏家以上に曲全体を理解している。
2オーケストラの楽員とは程よい距離を保つ(ちょっと孤独な感じ)。
3注意したことが少しでも良くなったら大げさに褒める。
4楽員を不快にさせない。
5練習内容に満足できたら時間が余っていても早く練習を終わる。
6楽員と飲む機会があれば必ず多く払う(目安は割り勘の5倍以上)。
7上記のすべて当てはまらないが圧倒的な音楽性、カリスマ性がある。
良くない指揮者はどうでしょう。
1無駄にくり返す。「もう一度頭から」「なんのためにもう一度やるか言わんかい!」
2最初に書いた、「ただ一人音を出さず...」の意味がまったくわかってない。自分は偉いと思っている。
3楽員を駒だと思っている。一人ひとりにそれぞれの音楽があるなんて想像もできない。
4ソロをいちいち振る。
5コンチェルトが振れない...。
最後に女性指揮者の話。昔は男ばかりだったオーケストラもいくつかありましたが、今ではほとんどありません。指揮者は最後の男の砦だったのですがそれは崩れて最近は女性が増えました。前はボーイッシュな方が多かった印象ですが、今では女性の魅力にあふれるステキな人もたくさんいます。
でも、私はまだ指揮者は男の聖域の部分があると思います。なぜか。男は音楽的に素晴らしければ棒がむちゃくちゃでも仕事がある。男性指揮者はそういうタイプがけっこういますが、女性指揮者で棒がむちゃくちゃな方は知りません。男に甘い...?女性でそういう指揮者が出てきたら楽しいと思います。
3回にわたってお送りしましたオーケストラこぼれ話いかがでしたでしょうか
オーケストラでのご経験豊富な伊藤先生だからこその切り口で、プレイヤーから見た指揮者について教えていただきました
伊藤先生ありがとうございます
次回のテーマは何でしょうか
楽しみですね
音楽監督/指揮 伊藤 裕悦
国立音楽大学卒業。皇居桃華楽堂新人演奏会に出演。
1981年東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団に入団。
1987年ウィーン国立音楽大学に1年間留学。
帰国後、同オーケストラに復帰し、2013年9月の退職までオーケストラをはじめ、ソロ、室内楽、指導など多方面でも活躍。
2014年12月より国際交流基金のオーケストラ海外支援事業で1年間バンコク交響楽団に所属。
現在は、演奏活動のほか東京学芸大オケ、東京理科大オケ、小平市民オケ、品川区民管弦楽団、高砂香料吹奏楽部などの指導も行っている。
(さくらジュニアオケHPより)