今回の関西食旅は、大阪の米増をかなり前に予約。途中、神戸のアントルヌーがオープンするというので予約し、だったら串かつあーぼんも行ってみよう、そして紅葉の季節に関西にいるのに京都も外せないし、折角ならば京都へも行かないと思った時に、VELROSIER(ベルロオジエ)が思い浮かびました。フレンチ、和食、中華となかなかバランスも良い旅だったのではないでょうか。最後はミシュラン京都で2つ星を獲得している『VELROSIER(ベルロオジエ)』を訪問し〆ました。

▼リールでわかりやすく作っていますので見てみてねね▼

 

 

 

ベルロオジエは、GOOD NATURE STATION の2Fにあり、ミシュラン京都で星を獲得している『TAKAYAMA』や『CAINOYA』なども入っています。

 

 

入り口からめっちゃかっこいいのですが、黒を基調としたスタイリッシュな店内。中華料理店としては一線を画した雰囲気です。

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ナプキンのたたみ方も素敵じゃない?まあちょっと開く時に大変だったけど。

 

 

まずはシャルドネを使ったノンアルスパークリングにしてみました。

 

 

 

しっかりした味の上湯からスタートしました。

ワイングラスでいただくことでより香りを堪能しました。

 

 

しゅうまいの皮がパリパリのタルトになっていました。バターナッツのピュレの上には、バターナッツを鶏の出汁でガストロバックすることで旨味を浸透させ、エビチリを合わせています。桜エビのフリットとすりおろした鹹蛋をかけて。濃厚な海老の味とバターナッツはかなり甘め。味のメリハリのきいたアミューズグール。

 

 

ベーコのみじん切りを練り込んだサブレの上には、京都ポークのロース肉で作った自家製の腸詰が置かれています。ソースは自家製の練り胡麻とピンクペッパー。

 

かなりスパイシーで上質な腸詰でした。サブレの食感もアクセント。

 

ジャスミンティーのスパークリング

 

 

安納芋と豚ミンチを大和芋と浮き粉で作った衣を纏わせ、サクサクっと揚げていました。里芋のピュレと雲丹を添えてインパクトのある甘味のアクセント。

 

ベルロオジエのスペシャリテはブラックな空間にはっとするような美しさを運んでてきくれました。フォアグラをコンフィにし紹興酒の味を加え、最中で挟んでいます。ここに組み合わせたのは鬼灯のコンフィチュール。

 

フォアグラが紹興酒の香りを纏ったクリームのようで、フォアグラが苦手な方でも恐らく食べられる仕上がりに。コンフィチュールの甘さもしっかりしているので、サクサクっとした最中ととろぉ〜っとしたフォグラのハーモニーはお料理というよりお菓子と錯覚してしまいそうな味わいでした。

 

 

 

私が一番楽しかったのがこちらのお料理。実はとあるお料理の再構築なんです。

 

韮の茶碗蒸しの上にはキャベツと豚ミンチは生姜と豆板醤で味付けし、餃子の皮を一度蒸して香ばしく揚げていました。最後は韮のかき氷をかけて仕上げ。この組み合わせ、何となくあれって思いませんか!?そう餃子です。一緒に食べると餃子の味なんです。しかも皮もパリパリ〜。普段食べている餃子では味わえない感覚の料理。

 

 

京都の中国茶サロン『銀月サロン』のエイジレスビューティーという白茶に薔薇を加えたお茶をいただきました。東方美人みたいな味わいのあるお茶でした。

 

 

烤鴨餅(カオヤーピン)の上には、柔らかく炊いた大根と大根餅を重ねています。2種の大根のコンビネーションですね。ここには、大根おろしとマヨネーズを合わせたソース、紅芯大根のナムル、甜醤油、秋刀魚のコンフィをプーアール茶でスモークし、揚げた烤鴨餅を重ね、山椒と青ネギを合わせたソースに芽ネギ添えていました。

 

こちらをくるくるっと包んでいただきましたが、スモークされた秋刀魚の美味しさが広がり、またパリパリっとした食感なども楽しい巻物でした。

 

 

 

魚は低温調理でしっとり火を入れ皮目をパリッと焼き上げた鰆。

蕪を炊いて天ぷらにし、蕪のみじん切りのフレークに。カリフラワーは焼いたものとピュレを、上からは揚げたネギや食用菊を添えていました。ソースはポワロー葱とXO醬という、フレンチと中華を象徴するような組み合わせでした。

 

こういう料理って結構色彩のインスピレーションから生まれるものなのかしらと思う、デザインですよね。いただくと、鰆はしっとり火が入り、カリフラワーのソースまではフレンチですがXO醬が加わると一気に中華に。XO醬の旨味が野菜の甘さともマッチしたお料理でした。

 

饅頭は蒸したてが登場しました。

 

饅頭大好き派としては嬉しいんですが、味はもう少しシンプルな方がよかったかも。

 

 

フカヒレの土瓶蒸しという、これまた楽しいお料理が登場しました。このシーズンだと当然松茸かと思いますし、しかも鱧と合わせているので、かなりユーモラスなお料理です。本来であれば鱧松がくる感じですもん。不意をつかれた感じですね。

 

上湯に生姜を合わせたスープには、龍眼などが入り、銀杏、どんこ、白キクラゲなどが入っていました。やっぱり酢橘を絞るという、シェフの頭の柔軟さを感じる一品。

 

メインは近江牛のロースト。とても柔らかく仕上げていました。ごぼうは甘く煮て春巻きの皮に包み揚げているので食感もあり楽しい。発酵させたインゲン豆をくだいてポワブラードソース合わせるというこれまた融合系。ジャガイモののソースを合わせてと、魚と肉料理はかなりフュージョンしていて楽しかったです。

 

 

杏仁豆腐と杏仁豆腐のアイス。ルレクチェを桂花陳酒でコンポートにし、スライスも添えています。桂花陳酒のジュレの香りがルレクチェととてもよく合い、つるんと口に入ります。ココナッツパウダーをかけたメレンゲでオリエンタルな感じに。

 

コーヒーはティファニーのカップで。

 

小菓子は蓮餡のごま団子でした。

 

 

ベルロオジエの料理は、フレンチベースに中華のエッセンスを加えたという印象でした。ここに和食の要素を取り入れたりと、シェフが創意工夫をされていることがわかります。味付けは足し算で、しっかりした味わいや香りを加えていくので、とてもメリハリのありかなり攻めてはいるのですが、わかりやすいお料理に仕上がっていて、海外の方や普段レストランにあまり行かない方でも美味しいと感じると思います。

 

京都の和食に飽きたら、クールな空間でメリハリのきいた味わいと、楽しく食べさせてくれる工夫が満載のこちらのチョイスもいいのではないかと思います。

 

 

 

 

 

VELROSIER(ベルロオジエ)

京都府京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318-6 

GOOD NATURE STATION 2F

075-744-6984

水曜日定休(不定休あり)

 

VELROSIER中華料理 / 京都河原町駅祇園四条駅清水五条駅
夜総合点-