有名シェフとの親交があり世界の美食家たちをアテンドしてきた美食家のビアさん。銀座の古民家で和食とタイ料理のフュージョンのお店をされていましたが、乃木坂に移転されました。実はこのご飯は土鍋でジャスミンライスを炊いているんです。こんなあり得ないギャップなエッセンが料理の至る所に散りばめられたお店です。
エレベーターもしくは階段を2階へ登ると美会の暖簾。
店内もそのまビアさんのお名前を文字って『美会(ビア)』に。
前の店舗は銀座の古民家でしたが、今回は大通りから一本入ったスタイリッシュな「来山ビル」の2階で営業を開始されました。
▼銀座店の記事はこちら▼
店内に入ると、曲がった通路と石畳のアプローチ。壁にはビアさんと親交のある有名シェフとのツーショット写真や、名店からの届いた花束についていたものでしょうか。お祝いのプレートが飾ってありました。前店舗はもっと多くのお写真が飾ってありましたが、今回はかなり数が絞られていました。
店内は日本料理のカウンターにタイの建築のイメージを添えた壁、その奥にキッチンがあり、背中だけですがシェフがひっきりなしに料理をしている姿が見られました。
メニューには、私の名前が、日本語とタイ語で表記♪
友人はシャンパーニュで♪
毛蟹 キャビア
茶豆の甘さと蟹の甘さのマリアージュです。ほのかに香るバイマックル。見た目だけではわからない、食べて初めてわかる和食とタイの融合ですね。茶豆の粒々感。中にはとろ〜んと湯葉が入り食感が整う感じです。穂紫蘇の香りが爽やかに広がります。
鴨 蛤 車海老 フルーツトマト 大黒シメジ
北斎の浮世絵の一部を抜き出したようなプレートの上には、タイの最も代表的なお料理、そして世界の三大スープの一つでもあるトムヤムクンです。本来は辛いスープですが、美会では食材の旨味が出汁となった上品なスペシャルトムヤムクンで、これはなかなか他では食べられないスープなのではないでしょうか。
一口でトムヤムクンと言っても豪華。立派な車海老が入っていました。
蛤だってこんなに大きいんです。他には鴨しんじょうと大黒しめじなどが入り、出汁の旨味が聞いているので、大きな具材が引き立つ感じで作られていました。
ヤムソムオー
タイでポメローを使って作るフルーツサラダですが、日本ではポメローがないので、甘夏を使っていました。きゅうりを使っているのでちょっと酢の物みたいですね。上には揚げた桜えびで香ばしい甲殻類の味わいもプラスされこれが良いコク味に。
ポピアトート鱧
和食の夏といえば鱧ですが、鱧の春巻きととうもろこしが登場しました。
鱧が贅沢にもぎっしり入った春巻きなんてなんだか楽しいですね。
グラチアップ(ロゼール)を使い梅肉をイメージした酸味のあるソースで。
ヨシキリザメのフカヒレとビアさんポーズでダブビアポーズ♪
フカヒレ 和牛 タイ薬膳
なんと美しいフカヒレでしょう。気仙沼のヨシキリザメは、日間かけ掃除し、タイの薬膳を使ったすっぽんのスープで炊いていてとても美味。スープも最後まで残さずいただきました。とろけるようなサーロインを添えた豪華な姿煮でした。
ここには、タイの黒酢を少し添えてちょっとピリ辛に味変。
チューチー伊勢クン
えびのレッドカレー炒めをイメージしたお料理。豪華に伊勢海老を使い、伊勢海老の味噌と出汁でレッドカレーを作りえびにまとわせベニエのように。エビが新鮮で、食べた瞬間にプリッとした食感がいいのです。
バイマックルの香りがタイへと誘ってくれました。
金目鯛 蕗 レモングラス
お魚は金目鯛を香ばしく焼いた美しい仕上がり。緑や黄色とのコントラストが美しい。ふきのスープにはレモングラスが入って爽やかです。また香草パン粉は食感もサクサクで噛むたびにぶみかんの風味も爽やかに広がります。
和牛 タマリンド
青いお皿にインパクトのある盛り付けですね。メインは38ヶ月熟成の有田牛の赤身でしたがジューシーな焼き上がり。ヤングコーンの甘味もお肉に寄り添っていました。
ソースにはタマリンドを加え、軽い酸味が爽やかでジューシーなお肉にもぴったり。
信楽焼の土鍋を開くと、ジャスミンライスのいい香り〜。なんと日本の土鍋でジャスミンライスを炊いちゃうという大胆な試みで、大きな歓声があがりました。
マグロ
美会名物の一つの山幸のマグロの漬け丼は真っ赤なカマチさんの器で登場しました。
私は生は苦手なので少し火が入っていましたが、トリュフと合わせた斬新な一皿。
カレー2種
やはりタイ料理との融合ですから、〆は2種カレーで。
グリーンカレー
九州産のイノシシと筍を使ったグリーンカレー。隠し味は柚子胡椒の爽やかな辛さ。
マッサマンカレー
世界で最も美味しいと言われるマッサマンカレーですが、まさかウドを使うとは。牛筋の出汁がしっかりとした旨味を引き出してくれました。
練りたてわらび餅
富士山の器に鶯粉のわらび餅と思ったら、バンダンリーフの粉を使った練りたて蕨餅でした。黒蜜にはレモングラスを加えエスニック。見た目とのギャップ萌えがいい♪
バンダンリーフは石臼でひいて使うらしのですが、葉っぱのままだて香りがしないのですが、パウダーにするといい香り。面白いですね。
バイトーイとタイの緑茶のお茶を最後に淹れてくれました。
できたてアイス よもぎ
よもぎを使ったアイスクリームには、ココナッツが使われ南国の香り〜。この器もカマチ陶舗だそうですがこの黄色は初め出会いました。
上には青山椒が散らされ、伸びやかな香りと共にいただけました。
銀座時代もその料理の斬新さと日本料理に忍ばせたタイのエッセンスが上品に融合し、その料理の面白さにびっくりしましたが、より美会さんのお店になり、どんどん進化していくことと思います。料理長にも初めてお会いしたのですが、なんとお一人で作られているとか。楽しいコンビが織りなすタイ人美食家のレストランは、他のお店では体験できない唯一無二の楽しい時が過ごせるレストランでした。また美食家で有名なビアさんとお料理のお話ができるのもここのご馳走。美食家の方は是非♪
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美会(ビア)
東京都港区六本木7-3-21 来山ビル 2F
03-6804-2489
日・祝日
美会 (イノベーティブ・フュージョン / 乃木坂駅、六本木駅、青山一丁目駅)
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