2024年は正月早々、天災や人災も相重なり、日本の行く末に不安を持たれた方もいるかもしれません。

でも、「天は越えられない試練を与えない」と心の底で信じ続け、日常生活を粛々と取り戻す、あるいは続けていくのが市井の凡人の務めなのかもしれません。

 難しいことはさておいて、世俗の垢を落とし、安らぎと憩いを与えてくれるのが温泉であることは、古来よりの日本人の知恵であり、文化そのもであることは言うまでもありません。今年還暦を迎えるわしも精々温泉ゲットに励もうとつつましく思う所存でございます。

 さて、年初に訪れたところは、あまりにも有名な鬼怒川温泉。一昨年の師走以来の訪問ですが、その時の記事はこちらです。

 

 

 今回は好天に恵まれ、1月とは思えないぐらい暖かかったのですが、山のほうへ目を上げると、雪がないです。これからまた積もってくれればいいのですが、暖冬もここまでくると、寂しさも感じます。大子町にある袋田の滝も、完全氷結にまでは至らないのかもしれません。

 

 茨城の話題が出たので、少し話題をそらします。2日の日に次男と訪れたのが阿字ヶ浦にある「酒列磯前神社」でして、大洗に鎮座されて「磯の上の鳥居」で名高い「大洗磯前神社」があまりにも人出が多く、また警察の取り締まり(ヤンキー改造車)がものものしかったので、混雑を避けていったというわけです。

 

 参道に奇怪な枝ぶりを見せる「タブノキ」。クスノキ科に属すそうですが、その樹皮は漢方薬などに用いられているとのこと。

医薬の神様として知られるスクナヒコを祀る神社にはふさわしいのかもしれません。

 

 参道の脇道には海が広がっています。眺めがよくてがら空きで、っていうのが茨城スタイルです。

魅力度最下位であり続けているのは、幸せなことかもしれません。

 

 

 さて、鬼怒川に話を戻して、いつも行く「キヌ子の足湯」。

無料でがら空きっていうのが、わし好みです。駅前にも足湯はありますが、結構人でにぎわっています。

ここは周りは廃墟ホテルだらけだし、団体客はこういう場所、まず寄りませんから、昼時は結構独泉させてもらえます。

 

 さて、いつもの場所へやってまいりました。車も小さくなったので取り回しも楽になりました。何せホテル街の路地裏にありますから。

 

 今日も前回と同様に100円で100リットル、パワフルに汲ませてもらいました。汲んでいる間に向かいのおばちゃんが「温泉は違うでしょう」「そういやヒ〇ナンデスとかいうテレビ番組が中継していたよ」などと話しかけてくれました。地元の誇りなんですね、遠方からも汲みに来るファンがいるってことは。

 

 鬼怒川とは「鬼が怒る」と物騒な字をあてますが、実際の入浴感はキヌはキヌでもシルク、そう、絹のようなまろやかな湯ざわり感が全身を包んでくれてうっとりしてしまいそうです。まじ、上質の浴感が味わえます。暖冬とはいえ厳しい冬に温もりをもとめるのならば、やはり温泉でしょう。往復300キロ近いドライブの疲れも拭われるかのような気持ちのよさでした。