農業エンターテイナー | LIFE I$ 農 JOKE 〜日本の農業をカッコよく!〜

LIFE I$ 農 JOKE 〜日本の農業をカッコよく!〜

農業を始めたい、そんなあなたに一度は読んで欲しい新規参入への挑戦、失敗と成功を何一つ隠すことなく書き記した人生の記録。

これは「日本の農業をカッコよく!」をテーマに情熱伝道師として全国を飛び回る農業者のストーリー。

2018年のスウィートキャロットリリィはもう鈴盛農園も終わりだねとウワサされるほどの壊滅的な台風被害で始まりました。

 

畑も倉庫も、そして僕達の心もどこを見てもボロボロです。

 

神にも祈りました。仏にも祈りました。

 

ふざけんじゃねーよ、頼むぞ俺。自然の前で無力すぎる自分が悔しかった。

 

自然には敵わないよ、仕方ないよ、なんて声もたくさん聞きました。

 

いや、それは違う!

 

そんな言葉はただの甘えだ。

 

言い訳に過ぎない。

 

金と人」という力があれば人参を守る事はできたのです。

 

畑をすっぽり覆う資材を大量購入して、人員をかき集めて全部の畑にカバーをかけることができたなら発芽したての小さな人参を守れたはずです。

 

ただただ自分にその『力』が足りなかっただけなんです。

 

自然のせいなんかじゃない、全部が己のせいなんです。

 

 

 

ただ、クソ諦めの悪い男、鈴木はスタッフみんなとギリギリまで種を蒔きなおしました。

 

残念なことにもうすでに時期が遅く、手に入らない色、品種の人参の種もありました。

 

それにこの時期に種をまいたところでいい人参がとれるかどうかはわかりません。タイムリミット寸前です。さらに海上にはすでに次の台風が発生しています。また同じことになればもう今年の人参は壊滅的だ。

 

 

たくさんの方の顔が思い浮かびます。

 

あぁ、あの人はあの色を毎年たくさん使ってくれていたのに今年は出せないかもしれない。

 

あそことの契約だけはなんとしてでも必ず守る。

 

このまま収穫ができなければみんなの冬の間の仕事がなくなる!

 

もうこの頃は常に殺気立っていたかもしれません。

 

精神を保つためにアドレナリンで色んなものを麻痺させていたんじゃないだろうか。

 

 

 

そして、いざ蓋を開けて収穫のシーズンが来た時、暖冬で生育が良かった野菜類の相場は暴落。

 

当然人参の市場価格もなんとも痛々しい結果です。

 

近所の八百屋さんで大袋に10kgごっそりつめた規格外の人参が250円で売ってるのを見た時に、オイオイこれじゃ生産者には50円くらいしか入ってないじゃん!と目を丸くしました。

 

あれ、どっかで聞いたことある話だな。笑

 

うちは全量直売なので直接的なダメージこそないもののやはり多少の影響はありますね。

 

 

 

鈴盛農園も台風の影響がまだ足を引っ張り、収穫の時期が例年より遅くなりました。

 

売上は立たないが支払いは迫る…

 

ほとんどの畑が台風でリセットされて種のまき直しをしているので経費は膨らんでいる。

 

輪をかけて、新規就農当初のイケイケドンドンの設備投資の返済がジワジワとボディブローのように効いてくる。

 

資金繰りは大丈夫か?!

 

ゲームオーバーか?お前の農業の道もここまでか?諦めるのか?!

 

 

 

諦めるわけないだろ!俺は逆境に愛されてここまできたんだよ!

 

 

なんだよ、逆境に愛されてって。

 

 

大丈夫、もう少し。ここを乗りこえればなんとかなる。鈴盛農園には支えてくれるお客さんがたくさんいる。

 

顔も知らない、だけれど毎週のようにうちの人参を選んでくれている多くのお客様がいる。

 

鈴木は逆境に愛されていますが、スウィートキャロットリリィはお客様に愛されているのです。

 

だから、大丈夫。

 

 

年末、誰にも迷惑をかけることなくきちんと支払いも済ませて2019年が始まりました。

 

今年は必ず良い年になる。間違いないだろう。

 

2018年にバネは縮み切ったぞ。あとは跳ぶだけだ。

 

年明け早々、1月4日。

 

女優の檀れいさんがラジオでしあわせのカラフル人参を取り上げてくれた。優しい声が心に響いた。

 

檀さんに名前を呼んでもらえるなんて今日は金麦でも飲もう。

 

幸先良いスタートが切れた。今年は必ず良い年になるぞ。

 

 

次は今日だ。

 

今日の夕方、坂上&指原のつぶれない店が鈴盛農園を取り上げてくれる。

 

25分近くうちのコーナーがあるらしい。

 

嬉しさ半分、怖さ半分。メディアの王様、テレビの反響はとてつもないものがある。

 

しかも今回のMCはテレビの帝王とバラエティの女王だ。視聴率も相当なもんだろう。

 

鈴盛農園は小さな小さな農園だ。グループでもない。

 

うちの畑から人参が無くなればそこで試合終了。

 

ネットショップの在庫数を読み違えてオーバーオーダーを受けたらクレームの嵐が待っている。

 

鬱病持ちの人間としてはこれだけは勘弁してほしい。慎重にいこう。

 

昨日予告CMが流れたみたいで夜中までネットショップに注文が入ってきた。CMでこれなら本番はヤバいぞ。

 

テレビを見て興味を持っていただいた方に、できる限り多くお届けできるように絶妙なラインを狙っていくんだ。

 

シミュレーションを繰り返す。こちら側のオペレーションのミスで迷惑がかからないように万全の準備を整えるぞ。気づけば日付が変わっていた。

 

ありがたいことに全国放送も何回も経験させてもらっている。何をすべきかはよくわかっている。大丈夫。

 

結果、放送後すぐに500件の注文が入り受注をストップした。

 

収穫終わりがけの時期、今の鈴盛農園の規模、この辺りが適正値だろう。

 

毎回テレビの全国放送のたびに鈴盛農園がもっと大きければこのチャンスを活かせたのに!と思う。

 

でもなんてことない。鈴盛農園がこれからも全国放送のテレビ番組に出続けていける農業者でいればいいだけだ。

 

またすぐに次の機会が来る。その度にきちんと大きくなって、より多くのお客様の声に応えられるようになればいいじゃないか。日々精進だ。

 

 

明日は母親の誕生日。

 

そういえば首相官邸に呼ばれて総理の横で日本農業の未来を語ったのも3年前のこの日だ。

 

農業の神様が親孝行しろよとこの日に話題を提供できる何かをくれているのかもしれない。

 

自慢の息子でいられるよう伸び伸びやっていきます。おめでとう。ありがとう。

 

 

 

今、水面下で面白すぎる話がいくつも動いている。

 

また皆さんをあっ!と言わせる事ができるだろう。

 

農業エンターテイメントで日本農業を盛り上げるんだ。たぶん、俺はそのために生まれてきたんだから。

 

 

 

どうかアンチの皆さま、僕のことを農家だと思わないでください。

 

たぶん、同じ農家だと思って僕を見ると腹が立つんです。

 

農家という土俵で比べたら鈴盛農園なんて吹けば飛ぶような超極小農家です。

 

だからこそ、俺のがすげーよ、アイツばっか目立ってんじゃねーよ!とお怒りになるのもごもっともです。

 

ぜひ、

 

あいつは農家じゃねーよ、なんか野菜つくったり、アクセサリープロデュースしたり、講演したり、そういうことしてる奴だよ。農家じゃねーよ。だからほっとけ。

 

と、

 

そういう優しい目を向けていただければ幸いです。

 

そう、ほっとくのが一番です。

 

 

雑音もトイレの落書きも、行き過ぎれば大人のイジメになっちゃいます。

 

あんまりイジメられたら、きっちり仕返ししなきゃならないんです。

 

僕もあなたたちと同じように、色んな物を背負っていますから。

 

だから、そっとしておいてください。

 

 

 

僕は鈴盛農園の野菜を好んでくれる人たちと、

 

鈴盛農園を応援してくれる人たちと、

 

鈴木さんならまた面白いことしてくれるんじゃないかと期待してくれる人たちと、

 

そして、愛する仲間たちと一緒に勝手に農業をカッコよくしていくだけです。

 

 

 

テレビをつけたら偶然、鈴盛農園の鈴木が出ていて、

 

「あーっ!これ俺の友達!」とか、

 

「あれ?この人ってこの前講演に来てた人じゃない?!」とか、

 

「えー!鈴木くん今農業やってんのー?!」とか、

 

「また出てんじゃん!笑」とか。

 

そうやってテンション上げてくれたらそれが何より。本当に嬉しい。

 

みなさん、この人俺の友達だよ!私の友達だよ!ってどんどん言ってください。

 

それを聞いた家族や友人は「農家に知り合いがいる」という状態になると思うのです。

 

すると、その人たちが人生の何かのタイミングで農と、野菜と、自然と触れ合いたくなった時に点と点が線になる瞬間もあると思うのです。

 

大災害で農業が壊滅というニュースを見た時、他人事でなく自分ごとに感じる事ができるようになると思うのです。

 

それは農家の支えになります。

 

僕は僕なりのやり方で、もう一度世の中と農業との接点を創るのです。

 

日本の農業をカッコよく!!

 

そろそろコイツなら本当にやるかもと思ってきました?笑

 

どうぞお楽しみに!

 

いつもありがとうございます!