秋からも、そばにいて ② | 后バー有楽のブログ(さきバーうらく)

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交通会館地下1Fにある日本酒バーの日替わり女将が日々をつづります。

お疲れ様です。
月曜日女将のメグミです。
第一月曜日にお休みを戴いて
月初恒例 2週間ぶりの更新を
させて頂きます。

早いもので季節は既に「白露」。
秋の風を迎えていますね。

当店にも 秋の便り である
「ひやおろし」が届きました。


↑左から
新潟県の「鶴齢」
静岡県の「開運」
茨城県の「月の井」

「后バー有楽」の顔とも云える
定番のレギュラー酒が
秋の装いで
堂々の登場です。



御存じの方も多いと思いますが
「ひやおろし」の定義とは
冬に仕込んだ新酒を火入れして
春と夏の間、貯蔵熟成させ
秋になって2回目の火入れをせず
出荷するお酒の事です。

新酒の時期は荒々しかったり
角があって硬く感じられたお酒も
春、夏と時をおいて寝かせる事で
酒質が落ち着き、トロリとまろやかな
味乗りを見せて、円熟します。

つまり、ビールの「秋◯」(笑)
などとは違って、ただ秋になったから
季節商品として
名称が変わると云うのでは無く
(ビールもスペックが
変わるのは承知ですが・・・)
日本酒に関しては
まさに秋が1番
美味しくなる時。

外気温が冷えて、空が高くなり
空気の澄む今が、その旬。

「ひやおろし」とは
本来、日本酒が最も旨味を湛え
呑み頃を迎えたとされるべき
商品な訳です。

昨今では熾烈な販売競争の中、
季節商品の前倒しが
戦略の要と、うたわれがちですね。

冷蔵設備が整って
四季醸造も可能な今、
新酒が秋の最中・・・10月や11月に
出る酒蔵も少なく有りません。

それこそ7月1日から
ブルワリーイヤー(醸造年度)は
更新されるので
26BYのお酒も
直ぐそこに迫っています。

でも新酒が出てきたら
もう「ひやおろし」は呑まないなんて
とても勿体無い事です。

日本酒の真骨頂、
本当の妙味が味わえるのは
「ひやおろし」こそと
言われています。

新酒は新酒として楽しみ
それと並行して
ひやおろしの良さである
落ち着いた芳香
味わいの奥行き
味幅の広さ等は
長い時間かけて練られてきた分、
長い時間をかけて
ひときわ楽しめるのではと
私は思っています。

次々と新しいもので
刷新されていく季節商戦の中で
むしろ今こそ

「ひやおろし」の真の味わいを
再確認してみませんか?

酒蔵さんによっては
こう語られます。
「これが本当の日本酒です」

戻り鰹にも似た脂の乗り具合
今年も、その醍醐味を
楽しめる季節が
やって参りました。

明日は、ちょっぴり心して
御試しになってみると
今まで気付かなかった
秋の便りを拾えるかもしれませんよ。

当店にても御用意しておりますので
是非・・・。



そして今夜の隠し酒は
こちらでした↓

↑左から
愛媛県の「賀儀屋」
広島県の「神雷」
佐賀県の「七田」
島根県の「月山」
「神雷」は、ひやおろしです。

隠し酒も続々と ひやおろしVer が
入荷予定ですので、どうぞお楽しみに。



♪好きよ・・・好きよ・・・はなさないで
夏は 遠く かすむけど
そらさないで 見つめていて
愛を 深く 感じたい

ずっと・・・ずっと・・・
愛してるって
耳のそばで ささやいて・・・♪

「后バー有楽(さきばーうらく)」
Tel0332161610



秋を 深く 感じるには
ひやおろしを試されるのが
イチバンです。

実りの秋。
サンマ・・・茸・・・秋茄子・・・鮭・・・
イクラ・・・銀杏・・・里芋・・・新米・・・

ヨダレが止まりません。
ひやおろしと共に・・・♪