●特定名称 純米吟醸酒
●原料米 「山田錦」(精米歩合50%)
●酸度 1.70
●アミノ酸度 ?
●日本酒度 ±0
●アルコール度 16~17%
●酒造年度 ?
久平治さんとの出会いで
7月6日の日曜に、勤務先の会社の和食店舗の合同の会合があったのですが、その場に「醸し人九平次」の銘柄で有名な、名古屋の萬乗醸造の【久野 九平治】さん(右の写真)に講師としてお越し頂き、会議の後で直接お話をさせて頂くという機会に恵まれました。
そこで今宵は、懇親会の席でも呑ませて頂いた、
【醸し人九平次
純米吟醸 山田錦】を、
その時の会話を思い出しながら、改めてじっくりと呑んでみることとしました。
短い時間ではありましたが、九平治さんとの会話の中で特に印象に残っているのが、『「麹造り」の段階で調整を行うことによって、お酒を醸した後に「割り水」を加えない「原酒」でありながら、アルコール度数を16%台に抑えた食中酒を造っている』という趣旨のお話でした。
実は利き酒師の間では、他のアルコール飲料と日本酒を差別化する商品特性の一つとして、「醸造技術が高度な為に、発酵を終えた原酒の段階でアルコール度数が高いお酒となる」ということが、講習会などの場でも述べられています。
しかしながらその一方で、いわゆる「原酒」と呼ばれるタイプのお酒については、その18%を超えるアルコール度数とボリューム感の強さが、食事をしながら長い時間にわたってお酒を楽しむ上では、料理に対してお酒の方が強くなり過ぎるのではないかという印象を、個人的にはどうしても拭い去れずにいました。
今回九平治さんと出会い,そしてアルコール度数16%台の「食中酒としての原酒」について再認識させて頂いたことよって、自分の中では一つの結論を得ることが出来たような気がしています。
前置きが長くなってしまいましたが、肝心の「醸し人九平次 純米吟醸」なのですが、香りはやや南方の果実を想わせるほんのりフルーティーな香りに、穀物類の穏やかな香りや乳製品の香りが加わります。
そして味わいは、飲み口はあくまで柔かくふくよかでありながら、キレの良い酸が感じられる呑み応えのある味わいで、後口もしっかりとしています。
料理については、先日の懇親会の場で呑んだ時のイメージから、「醸し人九平次」のしっかりとした味わいと、やや濃い目の味付けの料理との相性を意識して、あらかじめ用意しておいた
【カレイの煮付け】 (上)や
【手羽と大根のうま煮】と(右)
合わせてみましたが予想通りピッタリで、おそらく地元の名古屋の赤味噌を使った甘辛系の料理とも相性が良いのだろうと思われました。
なお余談になりますが、当日の懇親会の場において、蔵元の久平治さんを含めた出席者の前で、急遽「醸し人久平次」のテイスティングコメントを述べるというシーンがありました。
何せ大人数の前で公開テイスティングを行ったのは「世界利き酒師コンクール」以来のことでして、また私のコメントの内容についてのご意見を久平治さんにお伺いするのを忘れてしまったのが何となく気がかりです…。

