このお酒のデータは…
●蔵元 今田酒造本店(広島県・広島市)
●特定名称 純米吟醸酒
●原料米 「山田錦」(精米歩合50%)
「八反錦」(精米歩合60%)
●酸度 1.50
●アミノ酸度 ?
●日本酒度 +10
●アルコール度 15~16%
●酒造年度 ?
日本酒度プラス10!
超辛口【夏の食中酒】
「海の日」を含めた連休を前にして、関東地方もようやく梅雨明けし、いよいよ夏真っ盛りといった暑さになってきました。
この時期になると、夏場の日本酒の需要の落ち込みをカバーする為に、多くの酒蔵から「夏の○○酒」というようなタイトルの付いた、夏向けスペックのお酒が次々と登場しますが、その大部分は瓶の中で二次醗酵を続けさせて炭酸ガスを効かせ、爽やかな飲み口となるようにした、いわゆる「活性にごり」と呼ばれるタイプのお酒です。
そんな中で、チョット変わった夏バージョンのお酒を見つけ、購入してみたのがコレ、
【富久長 辛口夏吟醸 プラスⅩ】です。
これは、広島でも辛口のお酒で知られる「富久長」の今田酒造本店から出されている、日本酒度プラス10(Ⅹ)の大辛口の吟醸酒なのですが、実はもともと通年商品として販売している「富久長 辛口吟醸」を、夏向けの涼しげなブルーのラベルに張り替えて、「夏限定 辛口吟醸」として売り出しているものなのです。
香りはミントを想わせる香草類の爽やかな香りに加えてミネラルの香りが感じられ、軽くキレの良い飲み口で舌がピリリとする程のドライな味わい,そしてスッと消えてゆくような余韻が特徴で、なるほどこれならば暑い夏の夜でも、スイスイと呑めてしまう感じのお酒です。
今回は軽くドライなお酒のイメージから、淡白な素材をシンプルな味付けにした料理として、まずは
【鱧の湯引き 梅肉和え】(右)と合わせてみましたが、梅肉ソースのサッパリ感とスッキリとした味の「富久長」が良くマッチしました。(ちなみに「辛子酢味噌和え」も試してみましたが、こちらは苦味が出てくるのでオススメできません。)
また平目や真鯛などの【白身魚の刺身】との相性も良くて、特に刺身に醤油ではなく「天然塩」を少し付けて食べて「富久長」を呑むと、独特の美味しさが口に広がります。この食べ方は、以前ソムリエとしてワインをたくさん呑んでいた時に、辛口の白ワインと白身魚の刺身を合わせる時によくやっていた方法なのですが、これ程のドライな味わいの日本酒だと白ワインと通じる所があるのかもしれません。
最後に一言,確かにこの「富久長 辛口夏吟醸」は真夏向けのテイストのお酒なのですが、もしこのタイプのお酒を「ひやおろし」が出てくる秋口や、お燗酒が恋しくなる冬場に呑んだら、「エッ??」という違和感を持ってしまうだろうなあというのが、一本呑み終えた後での正直な感想でした…。