佐浦(宮城県・塩釜市)
●特定名称
特別純米酒 寒おろし
●原料米
宮城県産「ササニシキ」
(精米歩合60%)
●酸度 1.4
●アミノ酸度 1.5
●日本酒度 +1.0
●アルコール度 16.0-17.0%
立春とは名ばかりの寒さの中で
【寒おろし】を呑む!
「立春」とは名ばかりで、東京は2月3日の「節分」の夜中から降り続いた雪が、溶けずにあちこちに残っているような状況で、まだまだ「春は遠い…」といった寒い日々が続いています。
そんな中で、毎年「立春」の日の恒例となっている、季節限定酒「立春朝しぼり」出荷の知らせが、今年も各酒蔵から届いており、さっそく宮城の「一の蔵」の、「特別純米原酒 立春朝しぼり」を予約しました。
とは言え、さすがにこの寒さの中では、搾りたての新酒生酒の冷酒よりも温かい燗酒が恋しくなり、自宅にストックしているお酒の中から、色々と「燗上がり」するお酒を物色していると、ありましたありました,その名も、
【浦霞 特別純米 寒おろし】です。
毎年早春に搾られた新酒は、一度「火入れ」されたあと、夏の間をひんやりとした蔵で眠って過ごして熟成し、秋風が吹く9月頃から「ひやおろし」として出荷されますが、さらに熟成期間を伸ばして、本格的な寒さが訪れる11月下旬頃から、満を持して出荷されるのが「寒おろし」です。
この「浦霞 寒おろし」は、宮城の佐浦が生詰めの特別純米酒を、「ひやおろし」よりも2ヶ月長く貯蔵庫で熟成させて、数量限定で出荷したものですが、それを我が家の日本酒貯蔵庫(大型冷蔵庫の野菜庫)で、さらに約2ヶ月間じっくりと寝かせてから呑んでみたわけです。
香りは、ご飯の湯気を思わせるような穀物類の丸く穏やかな香り,そして味わいは、角の取れた柔らかな飲み口で、後口にひたすら心地良い旨味が広がり、まさに「完熟」という言葉がピッタリの、まろやかな味わいを楽しむことが出来ました。
そして湯煎で40℃前後の「ぬる燗」にすると、コクと膨らみがよりいっそう増して、五臓六腑にしみわたるような旨さ!,「燗上がり」するお酒とは、まさにこんなお酒のことを言うのでしょう。
今回は「かきフライ」,「ほうれん草のお浸し」etc.と和洋取り混ぜて合わせてみましたが、あくまで柔かく熟成した味わいなので、どんな料理にもお酒の方から「寄り添ってゆく」ような、そんな印象を受けました。
そして圧巻だったのは、「ぬる燗」に仕上げた「寒おろし」と、味噌仕立ての「あんこう鍋」の組合せ!,寒い季節に鍋と燗酒で体が芯から温まり、幸せなひと時を過ごすことが出来ました。
冬場のこの時期は、新酒の生酒「初しぼり」が出回る時期でもありますが、こんな「寒おろし」と呑み比べてみると、一年間の熟成により、日本酒の味わいがこんなにも変わるものか、と嬉しい驚きを感じてしまいます。
やはり日本酒は奥が深いですねえ…。
