先週の音故知新です
Mikado
「Mikado」(’85)
Grégori CzerkinskyとPascale Borelのフランスの2人組。
Tuxedomoon, Isabelle Antena, Anna Domino, Paul Haig, Cabaret Voltaire, Bill Nelsonなど曲者がリリースしていたベルギーのCrépusculeから’82にデビュー。
Pascaleがささやくように気怠く歌うエレポ・シャンソン。
細野さんが惚れ込んでの日本でのリリース(細野さん主催のNon-Standardから)だったかと。
エグゼクティブ・プロデューサーとして細野さんがクレジットされています。
ちなみにフランスでは「ポッキー」の販売名は「ミカド」
・Mikado / Naufrage En Hiver(冬のノフラージュ)
The Devils
「Dark Circles」(’02)
Nicholas James Bates (Nick Rhodes)とStephen Duffyのユニット。
Nick Rhodesが16歳の時に幼馴染のJohn TaylorとDuran Duranを結成しますが、そのボーカリストがStephen Duffy。
Stephen DuffyはDuran Duranのメジャーデビュー前に脱退し、Stephen Tin Tin Duffyとしてソロで「Kiss me」(’85)などをヒットさせています。
2人でやってた当時の曲に新曲を加えた、エレクトリックでニュー・ウェーブでダークな、21世紀に復活したプレDuran Duranみたいなもん。
残念ながらアルバム1枚で終了。
・The Devils / Dark Circles
Wet Wet Wet
「End of Part One ~ Their Greatest Hits」(’93)
’86結成のスコットランドの4人組バンドで、’99に解散し、’04に再結成して現在に至るようですが、ボーカルのMarti Pellowは’17に脱退、他に2人が’22に脱退し、オリジナル・メンバーは1人になっているようです。
Wet Wet Wetの名称はScritti Polittiのアルバム「Songs to remember」(’82)収録の「Gettin', Havin' and Holdin’」中の詩から拝借。
米ではほとんど相手にされなかったものの、英では’87の1stから’97の5thアルバムまで全て1~2位を獲得。
シングルも「With a Little Help from My Friends」(’88), 「Goodnight Girl」(’91)などが英1位、他にもトップ10入りヒット多数あり。
’94の英1位のヒット「Love is All around」までのシングルをリリース順に全19曲収録した今回のベスト盤も英1位。
・Wet Wet Wet / Goodnight Girl
Innocence
「Belief」(’90)
プロダクション・チームJolley/Harris/Jolley (Anna Jolley, Brian Harris, Mark Jolley)がGee Morrisをボーカルに迎えたユニット。
Soul II Soulと比較されることも多いようですが、こちらはダウンテンポでチルなアンビエント感も漂うグランド・ビート, ハウスでソウルなクラブもの。
アルバムから5曲のシングルを切り、英でトップ40に4曲入るも、最大のヒットはデビュー・シングルの「Natural Thing」の16位、アルバムも英24位と思ったほど評価は高くない。
個人的には結構好きなんですが、’92に2ndを出して解散。
・Innocence / Let’s push it (Single version)
・Innocence / Let’s push it (Album version)
今回のお気に入りは
Tomorrow comes the Harvest
「Evolution」(’23)
デトロイト・テクノの大御所Jeff Millsがアフロ・ビートの大御所である故Tony Allenと作ったアルバム「Tomorrow comes the Harvest」(’18)の意志を継ぐユニット。
Jeff Millsと、アルバム「Tomorrow comes ~」にも参加していたキーボードのJean-Phi DaryとタブラのPrabhu Edouardの3人組。
そのTomorrow comes ~が’22年10月にベルギーのフェスNuits Sonoresで行ったライブの音源。
タブラが入っているも民族感は強くなく(口タブラ?になると急に民族感が増しますが)、Jeffのドラム・マシン, パーカッションとの心地良いリズムの融合で、スペーシーなアフロ・テクノ・ジャズ。
・Tomorrow comes the Harvest / Metamorphosis
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