地図を見ていて、「せいぼ」?と名前が気になったので参拝へ行ってきました。(既に2年ほど前なのですが…)
「ちだしょうもはちまんぐう」と読みます。
植木山鹿線(県道119号)沿いに一の鳥居があり、千田川を渡る道を少し歩くと二の鳥居があります。
木々の中を少し登ると駐車場のある開けた場所に出て、目の前に三の鳥居。
さらに進むと楼門があります。
楼門内では随身と狛犬が祭神をお守りしています。
楼門を抜けると拝殿です。
主祭神:神功皇后
祭神:仲哀天皇, 応神天皇, 住吉三神(底筒男命, 中筒男命, 表筒男命), 宗像三神(多岐理毘売命, 多岐都比売命, 市杵島比売神)
昔、この地の近辺の盆地は大きな湖でした。
湖の南西(千田)の付近には頻回に神火が現れ、そのことが朝鮮遠征に際して福岡の香椎の宮に滞在中の神功皇后の耳に入りました。
神功皇后が戦勝祈願のためにこの地を訪れ、八神を祀り、その際に記念に残された兜を住民は祠に祀っていました。
408年に当時の里長が神託を受け、神功皇后の神霊(兜)を勧請して神社を建立し、聖母大神宮と称しました。
789年に神殿, 拝殿, 楼門, 一二三鳥居などが勅命にて造営され、1191年に源頼朝公により社殿を改築したなどの歴史があります。
1253年に、宇佐八幡宮(仲哀天皇, 応神天皇), 住吉三神, 宗像三神を合祀し聖母八幡宮と改称。
皇室や源氏, 北条氏, 細川氏, 菊池氏, 島津氏などの名門武将の尊崇を受けました。
後日、宇美八幡宮へ参拝した際にも聖母宮があり、神功皇后がお祀りされていました。
神功皇后を「聖母」と称し祀る神社はどうやら九州にしかない?ようです。(googleで聖母の名称の付く神社の検索結果から推測していますが)
そもそも九州には「神母」「聖母」と呼ばれる土俗的な母子神信仰が素地にあるとも言われているようで、「神功皇后を聖母として祀る信仰 ~ 九州西北部における聖母神社の分析から」という論文もあるようです。
神の子(応神天皇)を産み育てる神母, 聖母としての神功皇后、仲哀天皇の后でありながら処女懐胎によって応神天皇を生んだとの伝説もありますし、キリスト教の聖母マリアのとの共通点も感じさせられます。
ちなみに神功皇后を祀る聖母信仰の本拠地は香椎宮だそうです。
境内末社:武内神社(中風の神), 安倍神社(夜泣きの神), 諏訪神社, 若宮神社(家畜の神), 赤腹天満宮(ひらくちの神), 歯の神様、鎮礼神社, 八嶋八柱神社
写真は、武内神社, 安倍神社, 諏訪神社, 若宮神社, 赤腹天満宮です。
一の鳥居のそばの飛地境内地に八島八柱神社があったようなのですが、気づきませんでした。
鎮座1600年を祝う記念碑もありました。
神仏習合で菩薩堂もあり弥勒菩薩がお祀りしてあります。
こちらにも猫の神職さんが駐在されていましたが、甘えて寄ってきたかと思えば甘噛みをしてプイッと他所へ行ったり、また寄って来たり、デレデレな六殿神社の猫神職さんと違い少しツンデレな感じでした。
宮司さん宅が隣にあり、御朱印は直書きでいただけました。(令和2年7月参拝時)
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