個選として忘れたくないこと ③ | さかたのみかん

さかたのみかん

みかん農家として独立したので、タイトルを変えました。
家業は相変わらず、肥料屋です。

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雨ですね。
箱詰めしようと倉庫へ行くと、あまりの湿度の高さに結露してるどころの話じゃないほどに濡れていたのでブログでも書きましょう。

昨日の記事をアップしてから思い出しました。

「農家は市場に売ってやってるの気持ちでおらないかん」

という声をいまだに聞きます。

これも正しくは、市場ではなく、「仲買人には」ということなんでしょうね。

農産物は昔から農家が価格決定権を持っておらず、買う側がそれを持っていると言われてきました。

だから直売所や6次化などが持て囃されるのでしょう。

そのために、このような考えになることはよく理解できます。

私がこのタイプじゃないからかもしれませんが、これも昨日に引き続き、そんなこと言える時代でしょうか。

これは仲買人にも言えますが、「買ってやってる」という時代でしょうか。

手数料収入である市場は倒産しない(しにくい)ということを農家さんから幾度となく聞いたことがありますが、その頃から疑問符がいくつも頭を廻っていました。

そもそも農家の数が減っていて肥料屋だってそのことを考えているのに、市場だって同じことでしょう。

しかもネットや直売所の普及により生産者と消費者が繋がる機会が増えれば、その中間のものが淘汰される方向へ向かうことは今までの様々な事例が示してくれています。

更には、大手量販店が農業へ参入したり、生産者と消費者を繋ぐベンチャーが出てきたりと流通はガラッと様変わりしています。

農家が物を作っても流通させなければ自給自足になるだけです。

「売ってやってんだ」には「あんたが必ずしも買わなくてもいいぞ」と裏の意味があるように聞こえます。

売り言葉に買い言葉。

「じゃ、必ずしもあんたのじゃなくても良いから、いらね」と言わなくても、そんな気持ちになりませんかね?

生産、流通、消費の三者が成り立たなくてはいけません。

その流通が激変してるんですよ。

生産者なら、「売らせてください」と言ってもらえるくらいの絶対の自信を持った物を作ることを目指しましょうよ。

私だって、そこまでの物ができてるのか自分では分かりません。
だって、それは自分が判断するんじゃなくて、第三者が判断することですから。
私はその声を聞いているだけです。

そのくらいの気概があれば、流通のプロである相手に対して、「売ってやってる」なんて言う気持ちにはなりませんから。

そんな自信のある物ができれば、どんなアクシデントがあっても、「どこでも売れる‼️」と思えるんじゃないでしょうかね。