24年度産のみかんの出荷もあと2回となりました。
さて、あまり書きたくないことですが、ありのままを書くことに意味があると思いますし、自分自身の課題の整理になるので、書くことにしました。
今年の収支はかなり厳しいものとなりました。
理由は出荷量の少なさです。
農家で言うところの「トン数が少なかった」というやつです。
数十年とみかん作りをしている農家さんでさえ程度に差はあれ、同じ結果でしたので、仕方にないと慰めることもできますが…。
原因は摘果が間に合わなかったことです。
24年度は裏年のはずでしたが、異常な花とまりのために、予想以上に花が多かったことが直接的な理由です。
早くにそれを見極め、早くから摘果を始めていれば、まだ結果は良かったことでしょう。
非農家の方にはわかりにくいかもしれませんが、花が多く咲けば良いというものでもありません。
逆に成らなさすぎるのも良くありません。
だからこそ、農業は難しいんだと思います。
なぜ花がとまりすぎたのか?
まだよくわかりませんが、23年度産が異常な落果だったことを考えれば、理屈ではなく直感で察することはできたんではないかと思います。
また、摘果を収穫に来てもらっているパートさん達にさせたのも、大きな反省です。
もちろん、指導もしましたし、私が後ろを着いていきながら摘果が足らない部分を修正していってましたが、あまりの摘果不足にイライライライラ。
3日目くらいで断ることもできましたが、その後の私とパートさんの人間関係を考えると、それはできないは明白でした。
というわけで、私は一人で別の畑をボチボチ摘果。
その結果、当然のことですが、一人でやったほうが明らかに結果が良かったです。
やはり、重要な仕事は人には任せられないということもはっきりしました。
反省点ばかりではありません。
熊本産は今年は結構価格が安かったんですが、うちは23年度産と変わりませんでした。
「本当か?」と疑われたくらいなので、価格に関する心配はこれから必要ないだろうと思います。
また、SSにおける防除を徹底したために、秀品率は23年度よりも格段に上がりました。
価格の心配をしなくて良いということは、あとは生産側の努力次第で収支はプラスになるということでしょう。
また、今年も小売りで多くのお客様にみかんを購入していただきました。
そんな方々からの「おいしい」の声を聞けることは、なによりの励みです。
さて、一通り失敗を繰り返しました。
今年は裏年になることは間違いありませんが、超表の木もありますから、右手の怪我が治り次第、心は熱く、頭は冷静にがんばります。
『ピンチの時には必ずチャンスがある』