うちのみかんが福岡県内のスーパーで販売されていることはFBやツイッターで投稿しました。
取引が終わるまでの詳細を書きますので、スーパーの名前はここでは出しません。
Aスーパーとします。
理由は
① 再確認すると、決めてた価格と違う主張をしてきた
② 2S、2Lは社則で取り扱わないことになっている
③ 価格に見合う商品がこちらにない
この3つでした。
「① 再確認すると、決めてた価格と違う主張をしてきた」
去年は大牟田を2,500円/箱、熊本は2級品を1,500円/箱で取り決めをしました。
バイヤーは大牟田のみかんにしか関心がなかったのですが、リパックするために間に入っている仲買業者が熊本のみかんを非常に気に入ってくれました。
「味も大牟田以上じゃないのか」、「バイヤーが関心なくても私がどうにかする」とまで言ってくれたので、私もやる気がかなり湧いてきたものです。
それだけ評価してくれたのですから、今年度の出荷に対する交渉では価格を上げてもらおうと考えていました。
私は2,000円をとりあえず構想していましたが、1,800円で落ち着きました。
すると、別れてから数時間後、電話がかかってきて、「1,500円でくれませんか?」
普通に考えれば、熊本のみかんをAスーパーに出す価格を1,500円ということは分かりますが、去年に熊本のみかんをこの仲買業者はAスーパーとは別ルートで販売していると思っていたので、別の話だと思っていました。
と言うわけで、この点ではその場で確認しなかった私にも落ち度があるために、これだけの理由では付き合いは切れません。
「② 2S、2Lは社則で取り扱わないことになっている」
今年は超のつくほどの小玉の年でした。
うちも選果してみると、2Sがかなり出てきました。
スーパーからの受注に対して、十分とは言えない対応しかできていなかったので、「2Sは駄目なんですか?」と聞くと、「社則で2S、2Lは扱わない」との返事。
まさかです。
これじゃ話になりません。
スーパーからの受注が増えれば増えるほど、肝心なS、M、Lがそちらに流れて、2Sや2L以上を市場に出さなくてはいけません。
そんなリスクを負うのならば、最低でも3,000円/箱くらいはしてくれないと話にならないと考えます。
「じゃ、2Sを市場から買わないんですか?」と聞くと、「詰め放題用ですよ」
はぁ 詰め放題 冗談じゃねーぞ
なんでうちのみかんを詰め放題とか、投売りみたいなことやらないかんのじゃ
「③ 価格に見合う商品がこちらにない」
それでも、一度決めたことですから来年は断っても、せめて今年は続けようと思っていました。
しかし、選果してみると、2級品があまり出てこない。
去年よりも秀品(1級品)率が上がっていたので、決めた価格に見合うみかんがあんまりなかったんです。
それでも出来る限り対応しようと、1級品の中から2級品に近いものを無理矢理2級品に回しました。
正直、100円/kgの赤字です。
そのまま1級品で市場に出せば、250/kgするんですから。
ある日、普段の連絡相手である仲買業者と出荷予定の話をしていると、①の決めていた価格と違うことが判明し、途端に②も判明。
というわけで、「そんなこと言われても、出せるみかんがない」と告げました。
「じゃ、大牟田のほうも取引切れるかもよ」と仲買。
「でしょうね」と私。
「とりあえず、バイヤーに報告してみるわ」と仲買。
そこから何の連絡もありません。
おいおい、取引中止なら文句の一つでもこっちに言って来いよ。
清々しい気分でした。
熊本のみかんも今年のように動きが鈍かったり、安かった年でも市場では2,500円前後はしていました。
ということは、末端価格は5,000円じゃないかと想像できます。
つまり、500円/kgです。おそらく、498/kgあたりじゃないですかね。
それを、Aスーパーは298/kgで売ってたんですから、そりゃ売れるでしょうよ。
そりゃ儲かるでしょうよ。
結局、大牟田のみかんは末端498円/kgで売られていたので、同じくらいの味で298円/kgで販売できることにうま味を感じたんじゃないかと想像しています。
こちらだって商売人です。
必要なときには頭はいくらでも下げますが、引けないことは引きません。
今回のことは非常に良い勉強になりました。
これで、スーパー直接取引を諦めたわけではありません。
販売ルートを拡大させるためにも、虎視眈々と狙ってますよ。