全国的に同じでしょうが、7月にはあれだけ大雨が降ったのに、8月からはかなりの干ばつです。
みかん農家さんたちも、潅水に大忙しです。
(みかんだけではないでしょうが)みかんは、土壌中の水分が減少り、更に体内の水分が減少しすぎると、実にある水分を摂取しようとします。
そんな木のみかんは、ぶよぶよしていますし、自分の子どもから水分を取るんですから、それだけ木が弱っているということです。
そんな中、潅水していない方がいらっしゃるのには驚きました。
うちにみたいに水源がないところならまだしも、普通はあり得ないことでしょう。
今週は雨の予報がそこそこ出ていますから、期待しています。
さて、それだけ弱っているみかんの木ですが、これって来年は花がこないんじゃないかと心配しています。
ほぼ間違いないと思っていますが。
隔年結果の要因の一つとして、「収穫後の樹勢回復ができていない」ということがあります。
今年は収穫後どころか、すでに樹勢が維持できていません。
それも、これだけの干ばつですから仕方ないと言えばそうですが。
上記したように潅水はしていますが、あまりにも大量に水をやると糖度が下がってしまいますので、限度があります。
しかしその限度程度のことじゃ、弱っている樹勢をどうにか維持できたか、できていないかくらいのことしかありません。
そもそも、人工的に水をやっても、それ程度の効果しかないんですが、やらなければ木が弱るのが目に見えているからやるんです。
雨による補給だと、人がやるよりも量を補給できますし、太陽が照らないために水分の蒸発が非常に緩やかなために、保水量も多くなるわけです。
また7月から8月に実感しましたが、そもそも今年は超のつくほどの表年であり、弱っているように見える木が結構ありました。
そんな木も雨が降っているときには樹勢が良くなっているように見えました。
しかし、降らなくなると、急激に弱っていきました。こういうのを「見せ掛けの樹勢っていうのかな?」って一人思ったものです。
今年の冬は暖冬だと長期予報で出ています。
暖冬ということは、曇天の日が多く、雨も多いということです。
これからは秋肥も施肥しますし、8月の樹勢低下のようなことはないかもしれませんが、現在の樹勢の落ち具合を見ていると、それだけで回復できるのか疑問です。
このように、来年の不作がすでに予想できるわけですが、それが干ばつのせいだから仕方ないでは済みません。
これからできることは出来る限り樹勢を維持し、収穫後に樹勢回復をさせてやることです。
そのためにも、今年は樹勢回復のための葉面散布も考慮すべきじゃないかと思います。
スプリンクーラーを持っているかたは、収穫後の潅水も良いでしょう。
収穫後は一年間の仕事の終わりということで、ほっとする気持ちにもわかりますが、いつの年かのように「干ばつ後に隔年結果した」だの「ひどくなった」だのならないように出来る限りの努力をしなければ、また同じ轍を踏むことになりかねないでしょう。