商談と話し合いって違うかな?
の続編です。
記事を書いた後に、なんだか自分でもすっきりしない感じが残っていたので、事あるごとに考えていました。
私は別に農家にセールスマンになってほしいと思っているわけではありません。
もう少し言えば、なる必要はないと思っています。
農家がセールスマンみたいにペラペラとセールストークしている姿は、あまり見たくないのが個人的な印象です。
しかし、セールスの世界で勉強になることはあるでしょう。
私は別にセールスのプロでもなんでもないですが、常日頃心がけていることを書いてみようと思います。
まずは、「マイナスの言葉」を言わないということです。
以前にも書いたことがありますが、よく農家さんが使う言葉で代表的なのが、「騙されたと思って」です。
これは私の中では禁句です。
これは農家同士なら通用するかもしれませんが、基本的に「騙されると思って物を買う人はいない」でしょう。
次は、「堂々としていること」です。
これは理不尽に堂々としていなさいということではなく、自分の主張は堂々と伝えるということです。
例えば、以前にも書いたことがある、「糖度13度以上じゃないと・・・・・」とバイヤーから言われた農家さんの話です。
去年のあのみかんの糖度が全国的に低かった時に言われた言葉です。
こんな時に、「そうですか・・・・・・」ってなるんじゃなくて、
「糖度が問題なんですか?問題なのは、食べてうまいか、そうじゃないかでしょう。」と言ってみてはどうでしょうか。
主張したいことはそういうことではないでしょうか。
もちろん農家の中には、糖度にこだわるかたもいらっしゃると思いますが、かなり高い割合で個選のみかん農家は糖度よりも「食べてうまいもの」を目指しているんじゃないかと思います。
またちょっとそれますが、以前にこんなことがありました。
ある取引先との会話です。
相手は70歳代の店主さんで、当然のことながら業界では大先輩になります。
いろんな会話をしていましたが、その中で、「おい、○○の価格はいくらや?」って聞かれました。
とっさのことで、呆気に取られた私は、「○○さんへの卸価格ですか?」と聞き返したところ、「そうや」の返事。
まぁ、びっくりしました。
40歳も年の違う私相手だから言えたことですが、仮に他店への卸価格がこの方への価格よりも高くてもそれを言うことは絶対にありません。
それが常識というやつです。
そんな中で上記のような質問をすれば、こちらがその方に対してどんな評価をするのか、わかっていないということです。
安く仕入れたければ、「量」と「支払い」をこちらが満足するくらい満たすことです。
もしくは、そうするために「やる気」を見せることです。
なんかちょっと難しくなってきましたが、上記したようなことを自然と行えるようにするに、話す言葉に気をつけています。
私の中で代表的なのは、語尾に「じゃないですか」を使わないということと、「明るく話す」ということです。
自分自身、自信がないと声が小さくなってしまうので、これを心がけていないと暗い雰囲気になってしまいます。
また、「じゃないですか」は自分に自信がないために相手に同意を求めているように聞こえます。
これでは、主張したいことがぼやけてしまいます。
もうこれ以上は長くなってしまうのでまとめに入りますが、簡単にまとめると、「自分が主張したいことをきちんと整理して、それを堂々と主張する」ということです。
あとは、慣れしかありません。
誰だって最初から営業やセールスが上手だった人はいないんですから。