農業ってやっぱりあんまり認識されていない | さかたのみかん

さかたのみかん

みかん農家として独立したので、タイトルを変えました。
家業は相変わらず、肥料屋です。

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みかんを栽培・販売するようになって、今までとは違う層の方々とお会いすることが多くなってきました。

これも直売している良さですね。

ほとんどの場合が、うちが肥料屋ということもあり、みかんの話だけでなく、農業全般の話になります。

私が感じているのは、「農業は一般生活からは程遠いところにあるんだな・・・・・・・」ということです。

最初からわかっていたことですが、その現実はなかなか厳しいものです。

最近は未曾有の不況の影響から、ニュースでも農業がクローズアップされていますが、それらはあまりにも偏った情報ばかりのような気がします。

確かに農業で成功している方は日本全国にたくさんいると思いますが、全農家・全法人の戸数に比べれば極僅かの比率でしかないはずです。

派遣切りが取り沙汰された際には、農業(一次産業)を雇用の受け皿にというようなことも言われていましたし、そんな流れはあるのですが、現実の農業ではそんなことは不可能です。


そんな中、『農産物の輸出』と『大型農業』の話がニュースでも、個人レベルの話でも、必ずと言っていいほど出てきます。

まず農産物の輸出に関してですが、我が福岡県のあまおうも、ロシアだとか、香港や台湾、シンガポール、タイ、米国などと報道もあります。

私は輸出を否定はしませんが、あまり一農家が考えることではないと思っています。

特にあまおうは現在は日本国内でも福岡県のみでしか栽培できません。

ということは、当たり前のことですが、福岡県のイチゴ農家しかあまおうは栽培していないんです。

そのあまおうの全出荷量がどれだけあるのか知りませんが、(ここではたいした問題ではないので、いちいち調べません)、日本人全員があまおうを食べたことがあるというような普及はまだしていないはずです。

それなのに、海外に目を向けることはあまり良くないのではとまで考えます。

それをやるべきは、県であり、農協などの組織の話です。

「農協は一農家の集まりだから、農協の方針は農家の方針だろう」とおっしゃるかたがいると思いますが、それは正確には違います。

どんな組織でも同じですが、組織が大きくなればなるほど、末端の人間と上の人間の思いが違うことはよくあることです。

しかし、その組織に属している以上、外部からは上記のように思われますし、違いがあっても我慢しなければいけません。

それが嫌なら、その組織を変えるか、抜けましょう。

話を戻しますが、「ロシア、香港、台湾、シンガポールなどには金持ちがたくさんいるから、その人たちを対象にすれば高い農産物でも売れる」なんて言いますが、日本にだって金持ちはたくさんいます。

そんな話をしているかと思うと、フードマイレージの話をしている。

全く矛盾したことを報道していることがわからないのでしょうか。

しかも、輸出にはある程度成功していると思われるあまおうでさえ、その輸出量は06年で51.7トンとなっています。

イチゴ一粒の重さから考えるとその数字は物凄く多いと思われるでしょうが、全体量は1万8千トンほど収穫されます。

つまり0.28%だけです。

一体どれだけの数字になったら成功したと言えるのかわかりませんが、堂々と胸を張って「どうですかDASH!すごいでしょうビックリマーク」と言えるような数字ではないと思うんですよね。

自給率向上が急務だと言われている中で、輸出ありきの話は成立しないんじゃないでしょうか。


と、まぁ、こんな感じで報道されている農業の話について、全くの私見ですが軽く書いてみました。

こんな感じのことをリアルでも話すようになりました。

壁は高いと思いますし、自分に何ができるかわかりませんが、少しでも農業が正しい方向へ向う一端でも担えればと思っています。




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