SymbiosiS/DIMMDIVISION.
1. Sinkro
2. 太陽の民
3. 梟(rerecording)
前作「Tiny Worth」以来、5年ぶりとなったDIMMDIVISION.のシングル。
ライブ会場と通販限定でのリリース。
これまでと同様に紙ジャケット仕様となり、再録を含む3曲が収録されています。
Vo&Gt.yuki amano、Ba.kazu、Gt.KUMA、Gt.takumi coma、Dr.Amonという編成は前作から不変ながら、サポートの位置づけだったAmonさんがメンバー側にクレジット。
晴れて、フル編成となりました。
「Sinkro」は、様々な音色を複層的に重ねた浮遊感のあるナンバー。
シューゲイザー的なアプローチは継続され、轟音が奏でられている一方で、繊細さと緻密さを感じさせるアレンジワークが彼ららしい。
歌うようなベースと、色味の違う3本のギターが高い密度で交じり合った結果、重さではなく軽さの方向にベクトルが向かっているのが面白いですね。
幻想的なイメージを与えつつ壮大でキャッチーなサビのメロディも、yukiさんの透明な歌声にハマっている。
待たされた時間に見合う、キラーチューンであると言えるでしょう。
驚かされたのが「太陽の民」。
改めて、音を何重にも重なることで生まれる轟音を、ラウドサウンドに直結させてきました。
イントロの一音目の時点でインパクト抜群。
シーン全体を見渡せば必ずしも新しいものではないのかもしれませんが、10年以上、浮遊感を意識づけてきた伏線を回収するかのように、テンションが上がる裏切りだったのでは。
ラストに収録された「梟」は、活動初期から演奏されていた楽曲を現体制にてリテイクしたもの。
曲の良さはお墨付き。
それに加えて、色気のある歌声と立体的なサウンドワークが進化しているのだから、気にならないわけがない。
初期作品が入手困難という実情も踏まえれば、嬉しい再録です。
マイペースなリリース活動となっているため、もっと聴きたいのが本音ではありますが、ここまでクオリティが高ければ納得せざるを得ない。
たった3曲で、安心と衝撃の両方を与えてくれる1枚です。
<過去のDIMMDIVISION.(dim my division)に関するレビュー>