ロマンス・キラー/Blue Sky Heaven/Jekyll
1. ロマンス・キラー
2. Blue Sky Heaven (2024Ver.)
シンギュラリティのヴォーカリストとして再びシーンに帰ってきたJekyllさんによる3rdソロシングル。
バンドの始動期間と並行していたにも関わらず、ソロ活動も展開。
ジャンルや形態に囚われないヴォーカリストとしての可能性を広げようとする試みは、もはやライフワークになったということなのでしょう。
2ndシングル「東京/星屑のプラネタリウム」から引き続き、新曲+再録曲の両A面シングル。
新曲として、ex-Drive at your BrainのGt.可憐さんがコンポーズした「ロマンス・キラー 」。
再録曲として、アイドルグループ・SHIBUYA SIXX時代の楽曲を、可憐さんのアレンジによってリメイクした「Blue Sky Heaven」を収録しています。
「ロマンス・キラー 」は、大人びた表情を強めたジャジーなナンバー。
前作はチルい空気感をもたらして新境地を切り開いていましたが、本作では、別ベクトルでの新機軸を目指していますね。
バンド感が強まった、と言うと嘘ではないけれど語弊がありそう。
神経質にピンと張り詰めた緊張感の中で、大胆なフレーズを多用。
あまりシーンの中では聴いたことがないタイプのジャズロックに仕立て上げていました。
聴きやすさという点では、「Blue Sky Heaven」のほうがわかりやすいかな。
メロディが立っていて、実にキャッチー。
可憐さんの手によって、Jekyllさんの歌声がもっとも映えるバンドサウンドに蘇っており、歌っていて気持ち良さそうとすら感じます。
なんだかんだで、ロック色の強い歌モノを持っているということは武器
行き詰まったときに帰ってくる場所を作っておけるのは、キャリアがあるからこそのアドバンテージですよ。
バンドとの住み分けも今後注目していきたいところですが、バランス良くやってくれそうだな、という予感。
実験作的な尖った楽曲を生み出しつつ、締めるべきところを締める。
ソロとしての醍醐味が端的に表現された作品です。
<過去のJekyllに関するレビュー>