CHOKE1 / CHOKE | 安眠妨害水族館

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CHOKE1/CHOKE

 

1. under ground

2. Act.1

3. Slash and burn

4. Stay high

5. MAYDAY

6. Rainy

7. BOOMIN'

8. Nightmare

 

2017年に発表され、シーンに大きな衝撃を与えたCHOKEの1stアルバム。

 

RAPMETALとDjentを融合させた音楽性。

ヴィジュアル面は、あえてコテコテを貫く彼らだが、その音楽性はセオリー度外視と言えるでしょう。

強靭なシャウトを轟かせたと思いきや、本格派のラップを展開。

8弦ギターによる重厚なリフも特徴的で、とにかく凶悪性を高めています。

 

全8曲、25分に詰め込んだ衝動性。

繊細なフレーズは重低音で黒く塗りつぶして、とにかく禍々しいリフをぶちまけるスタイルは、何度聴いても異質ですね。

V系シーンにおける、ラウドに攻めてもサビはキャッチーに、お約束のフリもつけて、という文化的な価値観へのアンチテーゼと言わんばかりで、全編通して聴いてみても、ほぼほぼメロディが出てこないのですよ。

Djentにも通じるラウドバンドは数多くあれ、ここまで歌モノ要素を排除できる勇気たるや。

これが1stアルバムだ、ということを踏まえれば、なおさらその胆力には驚かされます。

 

もちろん、それでも作品を成立させてしまうVo.REONさんのラップスキルの高さがあってこそ。

前に在籍していたRUVISHでは、そこまでラップの印象は強くなかったのだけれど、ずっとそのシーンで活動していたかのような風格があり、表現のパターンも豊富。

ずっしり響くサウンドにも埋もれておらず、よくもまぁ、こんな素材を引っ張り当ててきたものだ、と感心するほどです。

 

リリックをぶつけて、ぶつけて、ぶつけまくったうえで、ラストの「Nightmare」にだけぼんやりとメロディを乗せているのもニクい演出。

最後の最後で外してくるとは。

 

 

 

<過去のCHOKEに関するレビュー>

CHOKE2