覇道は我の拳の中に/Stargazer/覇道拳
1. 覇道は我の拳の中に
2. Stargazer
福岡発の絶唱系ミクスチャーロックバンド、覇道拳の1stデモシングル。
2022年に始動した彼らにとって、初音源となる2曲入りCDR。
Vo.春月-Hal.-の芯のある歌声を武器に、硬派なHR/HM、ラウドロックと、華やかなEDMを織り交ぜたフリースタイルな音楽性を展開。
どちらに振り切ることもできる柔軟な歌唱力、表現力は、参加したオムニバスアルバム「SYNERGY-sympathy-」でも大きな存在感を示していました。
「覇道は我の拳の中に」は、そのタイトルから想像できる通り、パワフルに走り抜けるロックチューン。
重低音を轟かせて、圧倒的なテンションで押し切る覇道拳のアンセム的なナンバーと言えるでしょう。
もっとも、涼し気に響くEDM要素や、春月-Hal.-さんの声質もあって、暑苦しさをさほど感じないのがポイント。
むしろクールなイメージを強めており、ハイブリッドなロックを追求しているからこその質感になっているのでは。
女声ヴォーカルのハイトーンの伸びが気持ち良く、爽快感はキャッチーさを生んでもいました。
同時に収録された「Stargazer」は、対照的にアンニュイな雰囲気を大切にしたポップロック。
タイトに刻むリズムによって、硬派さな印象は変わらないのですが、歌唱表現には柔らかさがあって、なんとも切なさを駆り立てます。
比較的、淡々とした楽曲構成なのに、メロディの機微でエモーショナルに仕上げているのが面白いところ。
結成時のデモシングルとは思えないほどの垢抜け方をしているな、と。
色々とマニアックな要素も詰め込んだ中で、メロディにはポップさを求めているので、聴きやすさがありますね。
アニソンとの親和性も高そうで、幅広いリスナー層を獲得できること請け合い。
本作はデモシングルとのことですので、正式音源のリリースが待たれます。