モトカノ/girl
1. あやトラ
2. h.極
2003年、ライカエジソン限定500枚でのリリースとなった、girlの1stシングル。
リリース当時のヴォーカリストは、後に苺69。などに在籍するioさん。
翌年には、ioさんが脱退、後任としてジギイさんが加入して、バンド名義をガ♂ルに変更しています。
Lamielやkeinが引っ張ってきた名古屋系ブームがひと段落したタイミングで登場した彼ら。
お洒落系バンドが全盛期になっていた時勢を反映して、名古屋系にお洒落系をドッキングさせたスタイルが話題になりました。
ダークでマニアックなサウンドに、チャラついたノリ。
その後15年に渡って、このようなアプローチにチャレンジするバンドは少ないため、ある種、極めて独自性の高い音楽性と言えるのかもしれません。
改めて聴いてみると、リアルタイムで聴いていたときの印象に対して、思いのほか、正統派名古屋系の踏襲と言えるサウンドだったなと。
歌詞の構成や、「h.極」におけるダミ声やシャウトでの掛け合いなどにコテオサ要素はうかがえるものの、カラフルでキャッチーという側面が特出していることはなく、モノトーンの配色でギミック重視の音楽を奏でているといったイメージ。
本格的にお洒落系への歩み寄りを図るのであれば、もう一歩、踏み込む勇気も必要だったかな、といったところでしょうか。
結果的には、男受けで評価が決まってしまった当時の名古屋シーン。
どっちつかずになってしまった感はあり、一発目のインパクトをそこまで生み出すことはできませんでしたかね。
なお、本作にはコーラスとして玲央さん、ゆきのさんが参加。
グラフィックデザインはaieさんが担当しており、ex-keinのメンバーとの繋がりが見られます。
そんな点でも注目を集めていただけに、サブジャンルの融合による相乗効果を、もっと効果的に機能させることができていれば。