Fictional Memory/Hysteria
1. Gimmick
2. MEVIUS
3. paradox
4. Resonate
5. NIHIL+IV=
6. Will
九州を拠点に活動していたHysteria。
結成初期である2015年に発表された1stミニアルバムです。
1stシングルである「Before that」との同時リリース。
あえてシングルとミニアルバムに分割しての発売だったので、コンセプチュアルな差異もあったのでしょうか。
振れ幅としては、本作「Fictional Memory」のほうが幾分か広めに意識されている印象ですが、全体的にキャッチーさを持ち合わせており、どちらか片方だけを聴いて誤解するということはなさそう。
メロディへのこだわりも強いのか、シングルカットできそうな楽曲が多いですね。
登場SE的な「Gimmick」を導入に、ザクザクと刻むソリッドなポップロック「MEVIUS」でインパクトを打ち出すと、ハードな掛け合いで攻撃性を見せつけた「paradox」、ファルセットを多く用いてファンタジックに仕上げた「Resonate」、聴きやすさは維持しながらも複雑なリズム感でトリッキーに攻める「NIHIL+IV=」と、出せるものは全部出すというスタンス。
ラストの「Will」は、正当派のメロディアスチューンで、クロージングではしっかりまとめてきたのも好印象です。
アグレッシブなバンドサウンドに、近未来的な同期を組み合わせた楽曲たち。
ブリッジ的な楽曲で落ち着かせることすらしない全力っぷりは、手を抜く気などさらさらない、というバンドの意気込みにも見えてくる。
聞き手としては、どうしてもお腹いっぱい感は出てしまうかもしれませんが、もっとも、そこは好みの問題。
短期集中的にシングルを聴いても良し、曲数を優先してミニアルバムを聴いても良し。
どちらにしても、Hysteriaの音楽の魅力は伝わったのでは。