安藤の幾何学的奇天烈音源～曼妖醜～/アンドゥー
1. 曼妖醜
2. 安藤の鬱情兎
3. 安藤のGANGIMA乙女～今宵、ガンギマスカレード～
4. 破恋恥
5. ダイ・オア・ダイ
6. 安藤の悪魔的レジスタンス
7. 合鍵を飲み込む
8. 醜歌
9. キャリーバッグ死体遺棄殺人事件
10. 安藤の殺人バッド
11. 八日目の蝉
12. 切離
13. 私、ビッチ
14. 東京in the sky
"絶対的社会不適合者"アンドゥーによる1stフルアルバム。
初回盤と通常盤で、一部収録曲や曲順を入れ替え。
初回盤には、「安藤のGANGIMA乙女～今宵、ガンギマスカレード～」、「安藤の殺人バッド」、「安藤の悪魔的レジスタンス」を、通常盤には「安藤の雌豚-ドメスティック製法-」、「安藤の自己崩壊症パラフィリア-犯シクナッタ僕のアレ。-」、「安藤の透明世界」を収録しており、先行シングル６枚のリードトラックを半数ずつに分け、両方のタイプに均等に割り振った形です。
アルバム曲は不変なので、シングルを持っている前提で、全曲網羅はどちらか片方のみで可能。
価格差が少ないので、DVDが付属する初回盤のほうがお得感は強いかな。
２代目Vo.ミラさんも、すっかりバンドの顔として定着。
ここにきて勢いを増してきた感のあるアンドゥーですが、ひとつ、集大成的な作品がドロップされ、よりシーンに浸透させていくフェーズに移ったと言えるのでしょう。
ヘヴィーなサウンドを得意としつつ、ノリとしては軽い印象を与えるべく、ダンサブルに仕立てているのが特徴的。
ダークなギミックと、チャラついたテーマの両立は、絶滅危惧種であるコテオサ系をブラッシュアップしたような雰囲気ですね。
シリアスに振り切る曲もあれば、ラストの「東京in the sky」のようにネタ曲ギリギリといった攻め方をしたナンバーもあって、ラインナップのバラエティ性は充実。
ハードな曲でのシャウトにも迫力があり、案外、オールマイティーに"ヴィジュアル系"をこなす器用さがあるのでは。
本来、アルバムの流れを作るのに重宝するシングル曲の収録数を半分に。
思い切った判断でしたが、出来上がった作品を耳にすれば、構成の上手があり、キャッチーさも維持されていることがわかるはず。
むしろ、シングル曲にインパクトが集中するのを避けることができ、アルバム曲を引き立てる絶妙のバランスになっていました。
どこまでが狙っていたものかは想像するしかありませんが、結果として、良作が誕生。
アンドゥーの音楽に触れ、、そのまま沼にズブズブと沈み込んでいきたいリスナーにぴったりの１枚です。