「ジャパニーズサバイブ デジタルエンドロール」応募企画 無料配布disc | 安眠妨害水族館

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「ジャパニーズサバイブ デジタルエンドロール」応募企画 無料配布disc/diverse effect in Doppelgänger

 

1. ジャパニーズサバイブ デジタルエンドロール

2. AjaKajaShot In One Take)

 

6ヵ月連続での配信リリースを敢行中のdiverse effect in Doppelgängerによる配布シングル。

 

5月31日に、連続リリースの第5弾となる「ジャパニーズサバイブ デジタルエンドロール」を配信予定の彼ら。

公開に先駆けて、期間限定で無料配布されたのが本作になります。

CD収録曲の先行公開としてデジタルリリースを行うバンドは多いものの、反対に、配信音源のお試し版としてフィジカル作品を郵送するケースは極めて稀。

時代に逆行しているように見えて、その実、アナログ世代のCDの楽しみ方を知っているからこその企画と言えるでしょう。

案外、新たなリスナー層を掘り起こすきっかけになったのでは。

 

「ジャパニーズサバイブ デジタルエンドロール」は、彼らの軸のひとつである"デジタルラウド"に振り切ったハードチューン。

Vo.ハルタコウヘイさんのシャウトを中心に構成しており、軸とは言えど、ここまで極端にぶち上げた楽曲はなかったのではないかと。

開けたメロディを乗せられそうな部分であっても、台詞調の語りを入れてみたり、コーラスワーク的なフレーズのみに留めてみたりと、あえての引き算的なアプローチをとっていて、勢いのあるサウンドにも耳が届くようになっています。

溜めに溜めて、最後の最後だけ歌メロがある構成もニクいですね。

 

企画限定の+αは、未発表新曲「AjaKaja」の一発録り。

最近流行りのワンテイクを、"ライブが制限される時代のライブ音源"といったニュアンスで収録しているのが面白いな。

演奏には粗さが残り、純粋なクオリティとしてはやや劣るものの、その生々しさ、人間臭さが表題曲のデジタル感との対比になっていて、味わい深さを生み出していました。

ここから入るリスナーも多いであろう配布音源という意味では、もうひとつの軸、"歌謡ロック"を示す曲として、もっとふさわしい楽曲があった気がしないでもないですし、激しさに特化したバンドというミスリードになってしまう部分もあるのかもしれない。

それでも、未発表曲とワンテイクを掛け合わせてチャレンジしてきた心意気が上回るのですよ。

 

手作り感のあるCDRながら、アートワークや歌詞カードへのこだわりが見られるのもポイント。

一般的なコピー用紙ではなく、きちんとした厚紙を使っているところに、"わかっている"と頷かざるを得ないのです。

デザインからも、サウンドからも、初期衝動的なパッションが溢れている1枚。