新装開店/餞ハナむケ。
1. すげぇー前向きな歌
2. ロッケンローラー
3. 3人の少年
4. 0→1(ゼロカライチ)
現在は3470.monの平一洋さんが在籍していた、餞ハナむケ。の2ndミニアルバム。
2003年、3,000枚限定でのリリース。
当時、てんてん名義で活動していた平さんですが、本作には"元てんてん"としてクレジットされています。
名前募集、との記載もありますが、これはネタだったのか、本気だったのか。
結局、餞ハナむケ。で名義変更することはありませんでしたが、長いキャリアの中で、結果的には改名を果たしたといったところでしょう。
メンバーの子供時代からの写真が掲載されたジャケットやブックレットは、何気に貴重ではないかと。
ひたすらに明るいパンクチューン「すげぇー前向きな歌」からスタート。
ポップな方向に振り切ったな、と思いきや、続く「ロッケンローラー」では古き良きヤンクロック世代の色を残す硬派なナンバーに仕上げているなど、1曲1曲の毛色が異なっているのです。
「3人の少年」についても、タイトルからは1曲目の系統を予想しましたが、これまた想像をひっくり返すゴリゴリのダークチューンで驚かされる。
「新装開店」というタイトルが示すとおり、曲調にはあえて変化をつけていることが伺えました。
そして、Gt.癒茉さんがコンポーズした「0→1(ゼロカライチ)」が、とっておき。
やはり音楽性としては新境地を狙っているのですが、軽いタッチでクリアな音を奏でていたギターが、徐々に熱を帯び始めると、エモーショナルなバンドサウンドへと展開。
見事に平さんの武器である表現力を引き出していましたね。
まだまだ粗削りなヴォーカルスタイルとはいえ、その後に歌い手としての幅を広げていく土台は、既に持ち合わせているようで。
この表現力に、スキルが身に付いたら無敵になるぞ、というポテンシャルを感じずにはいられませんでしたよ。
まとまりには欠けますが、おもちゃ箱のような雑多さも魅力と言える1枚。
<過去の餞ハナむケ。(餞~はなむけ~)に関するレビュー>
高視聴率