こころさがし/fuzzy knot
1. こころさがし
シドのGt.Shinjiさんが、ex-Waive、RayflowerのVo.田澤孝介を迎えて結成されたユニット、fuzzy knotの1stデジタルシングル。
デビュー作となる「こころさがし」は、作詞を田澤さん、作曲をShinjiさんが担当。
"春"をテーマにしたポップロックチューンとなっています。
Shinjiさんのソロプロジェクトに近い位置付けとなるようですが、特にシドと違うことをしようという方針もないのだとか。
実際、和メロを取り入れながら、ハイトーンのヴォーカリゼーションを活かすスタイルは、インディーズ後期~メジャー初期のシドの雰囲気があるでしょうか。
90年代の歌謡曲を現代ロックに昇華しており、ポップなメロディの中にほんのりと漂う哀愁は、まさにShinjiさんの真骨頂ですね。
そして、キャッチーなセツナロックは、田澤さんの得意分野でもあるわけで。
高音に抜ける伸びやかなサビは、やはり圧巻。
マオさんも十分にクオリティの高いヴォーカリストですので、"めちゃくちゃクオリティが上がった!"という衝撃度合いは薄まるものの、逆に言えば、彼だからこそ対等に比較できるということ。
このキーの楽曲を、いかにも簡単そうにさらりと歌い上げることができるスキルの高さに加え、肩の力が抜けた柔らかな表現力は、fuzzy knotの個性として大きな武器になっていくはずです。
発表されたのは、たったの1曲。
まだまだ、どういう音楽ユニットかを結論付けるには尚早ですが、今後の活動に期待するには十分でしょう。
なんというか、二人並んだ時のヴィジュアルイメージも、はじめてとは思えない馴染みっぷり。
聴き終わった後も、しばらく余韻に浸っていたいな、と素直に思える名曲が誕生しました。