純粋ナル雪ノ音/G.O.Z VII
1. セキララ
2. 爆音ISM
3. pure world
2005年にリリースされた、G.O.Z VIIの1stシングル。
ex-諦～アキラ～のVo.秀虎さん、Gt.レイトさんと、ZERO-ONEのメンバー５人でのセッションバンドを母体に結成された彼ら。
彼らの特徴は、何と言っても７人組ということでしょう。
ヴォーカリストが２人、ギタリストが３人。
活動期間は２年半ほどで短命だったものの、その特殊な編成から、シーンに与えたインパクトは相応に大きいものでした。
リードトラックとなる「セキララ」は、切ないメロディを重視したミディアムロック。
さすがにギターが３本もあると、同期を使わず再現性の高いアレンジにこだわったとしても、厚みもしっかりしているし、上モノとしてのフレーズも紡ぐことができ、物足りなさは感じないですね。
この編成で展開される1stシングルが歌モノであったという意外性も手伝って、なかなかの佳曲と言えるかと。
カップリングは「爆音ISM」と「pure world」。
前者はハードな方向に、後者はポップな方向に振り切って、重厚なサウンドでぐいぐいと攻めてきます。
評価の難しいところは、ツインヴォーカルである意義。
どの曲も、メロディを交互に歌い、サビではユニゾンという構成で、掛け合いやハモりなど、この編成を活かす形があまり見られなかったのですよ。
フラットに考えれば、曲の良さだけで好き嫌いを決めれば良いのでしょうが、既に発表されていたミニアルバム「親愛なる絶望の日々」では、コンビネーションによる旨味も見られただけに、どうしても、もったいないという気持ちが消せないという。
もっとも、ユニゾンであっても個性的は個性的。
異端なバンドが好きなリスナーであれば興味も沸くかと思いますので、一度耳にしても良いであろう１枚です。