DEMO+LIVE BOOT1989 / CHAOS MODE | 安眠妨害水族館

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Demo + Live Boot1989 From Cassette Tape/CHAOS MODE

 

1. GIVE ME

2. DON'T CRY FOR SMILING

3. FOR GOOD

4. BEG BEG BEG

5. UNDER THE WAY

6. DIRTY

7. ALL MAN KILLED IN BLOOD DAYLIGHT

8. STAB TO DEATH

9. BRONZE CORPSE

10. KISS IS SLEEPING PILLS

11. A.B.C

12. MURDER

13. BLACK TEARS

14. LOVE PUSSY

15. THE WAR

 

Eins:Vierの実質的な前身バンド、CHAOS MODEの音源集。

 

Eins:VierのVo.Hirofumiさんが在籍しており、メンバーチェンジを経て、デビュー時の編成になったとのこと。

Eins:Vierに「CHAOS MODE」というアルバムがある通り、Hirofumiさんにとっては地続きというイメージだったのかもしれません。

本作は、31年ぶりのライブを記念して制作された、デモテープやライブ音源のブートトラック集。

当時の楽曲をほぼ網羅しているということで、マニアにはたまらない作品と言えるでしょう。

 

「GIVE ME」と「DON'T CRY FOR SMILING」がデモテープをCD化したもの。

どちらも、「CHAOS MODE」にて再録されているので、良音質で聴くならEins:Vierでのアレンジを聴くべきなのですが、どのように変化したのか、洗練されたのか、といった聴き比べも、本作を手に取るリスナーであれば楽しみのひとつ。

メジャー期の音楽性と比較すれば、随分とダークでアングラ的な要素が強いものの、メロディセンスの片鱗を見つけることができました。

 

そして、未発表曲が多く含まれるライブのブート音源。

1本のライブをそのまま収録しているわけではなさそうで、作品用に編集しているのかな。

ライブ仕様になっているので冗長に感じる部分もなくはありませんが、よりマニアックな構成の楽曲が多く、ときに呪術的に、ときに狂気的に、ダークな世界観を表現しているのが印象的です。

メロディよりも雰囲気重視。

ここまで濃い音楽を奏でていたとは、という驚きと、その中で見つける現在への継続性。

キャッチーさはほぼ見られず、Eins:Vierのポップな側面を期待してはいけないけれど、UKロックをアングラな方向に深化させたCHAOS MODEのサウンドも、これはこれで味わい深いものですね。