THE END / DETROX | 安眠妨害水族館

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THE END/DETROX

 

1. muddy

2. dark and light

3. ride an angel

4. into power

5. inspired

6. black box

 

2007年にリリースされた、DETROXの1stアルバム。

 

SIAM SHADEのVo.栄喜さんと、後にSADSに加入するGt.K-A-Zさん、エンジニアのMJ nagaiさんの3人編成のユニットとして結成。

2008年に、MJ nagaiさんがエンジニア業に専念するため脱退しますが、2012年まで精力的に活動を続けます。

本作は、始動と同時にリリースされたミニアルバムで、発売の翌月には、オフィシャルWEBショップにて、日本語版も販売されました。

3ヶ月後には、フルアルバムも発表されており、スタートダッシュをぶっ放したといったところでしょう。

 

全曲が英詞で構成されており、いずれもハードなロックチューン。

ユニット形式ではありますが、サポートミュージシャンを迎えて、ずっしりとしたバンド編成でのサウンドを武器に据えていますね。

1曲目の「muddy」からインパクト抜群で、ここまでラウドに、ここまでスピーディーに、舵を切ってくるかと。

6曲を20分で駆け抜ける勢いも相まって、ガツンと頭を殴られたような衝撃に襲われること請け合いですよ。

洋楽ライクなハードロック、という意味での"本格派"感がバリバリあって、海外を意識しているような部分も実際にあるのだけれど、英詞で歌ってもキャッチーさが残るのは、栄喜さんのセンスのたまものか。

痺れるサウンドと、聴きやすさのバランスが絶妙で、もっと評価されるべきユニットなのです。

 

なお、2008年には、英語版、日本語版の全曲をインストヴァージョンで収録したInstrumentアルバムもリリース。

とにかく思い入れの強い作品なのだろうな、と。

2枚目以降は、SIAM SHADEと同様に"DETROX+数字"というタイトルになっていくため、オリジナルのタイトルが冠しているのは本作だけという点も、それを裏付けているようです。

洋楽っぽくなりすぎるのはちょっと…と思っているリスナーほど、聴いてみてほしい1枚。