男のお料理行進曲/蜻蛉&rui
1. 男のお料理行進曲
燭台(怪)のVo.蜻蛉と、ex-Misaruka、未完成アリスのruiで結成されたユニットによるオリジナル楽曲。
作詞は蜻蛉さん、作曲はMagistina SagaのGt.潤戯さんが担当しています。
2015年、Starwave Records内でのバレンタイン企画にて優勝した蜻蛉さんと、二位だったruiさん。
1年後となる2016年のバレンタインに、ライブ会場と通信販売限定でシングルCD-Rがリリースとなりました。
100枚限定のトールサイズ仕様。
歌詞カード等の封入はなく、裏ジャケに歌詞が記載されています。
Magistina Sagaのメンバーが作曲をしていることからもわかるように、楽曲は耽美系を踏襲。
仰々しいシンセのアレンジと激しくメタリックなバンドサウンドが、シリアスに迫る。
タイトルや歌詞から、明らかに企画モノのネタであることは明白なのだけれど、思いのほか大真面目なスタートを切るものだから面喰ってしまいました。
しかしながら歌がはじまると、徐々にナンセンスな空気が漂い出す。
お洒落な料理名なんて存在しない"ザ・男の手料理"のレシピを、淡々と曲に乗せて披露。
おふざけ系の楽曲に慣れている蜻蛉さんはともかく、ruiさんが艶やかな声でこれを歌っているのがシュールですね。
曲はあくまで耽美を貫いているだけに、これを最後までやりきるハートの強さがたまりません。
基本的には、交互にヴォーカルパートを歌う形式。
もう少しハモりだったり掛け合いだったり、ヴォーカリストのユニットだからこそのギミックも見たかったのも本音でしょうか。
即席的な企画モノに多くを注文するのも無粋だとは理解しつつ、ツインヴォーカル編成の旨味があれば、案外ハマってしまう要素もあったと思うだけにもったいなかったかな。
Starwave Recordsは、実はネタ色が強い企画にも寛容だよ、という証跡。
1,000円の価値があるかと問われると即答できない気はしますが、レア音源と言えばレア音源な1枚です。