B'H⇄JLK / V.A
1. LILITH(feat. Ricko / JILUKA)
2. Twisted Pain(feat. Juri / breakin' holiday)
breakin' holidayとJILUKAによるカップリングCD。
2019年8月3日の2マン公演にて販売され、後に通販でも数量限定で購入可能となりました。
ジャケット等はなく、CDがプラケースに収納されているのみの仕様。
"SPECIAL EXXXCLUSIVE COLLABORATION : swapped vocals version"の記載がある通り、それぞれの楽曲を、ボーカルチェンジバージョンで収録しています。
先行は、breakin' holidayの「LILITH」。
歌い上げるのは、企画の趣旨からいって当然、JILUKAのRickoさん。
さすが、親和性の高いバンド同士でのコラボレーションといったところで、大きな違和感はなく仕上げています。
Juriさんと比較して、ややシャウトに細さが感じられますが、その分切れ味が鋭い印象。
パターンも増やしてあって、近しい中にも異なる表現方法で、といったヴォーカリストとしての矜持を感じますね。
後攻のJILUKAは、「Twisted Pain」をセレクト。
これをJuriさんが男らしく、迫力のある歌声で新たな色を吹き込みます。
やはり大きな違和感はないのですが、その中に生まれる絶妙な化学反応が面白い。
たとえば、サビの歌い尻、タイトルを叫ぶフレーズの歌い方をとっても個性が出ると言いますか。
シャウトではなく、フォール気味な歌い方にすることで、中毒性を高める引っかかりになっていました。
これをカヴァーと捉えてしまうと、演奏も含めてもっとチャレンジしてほしかった、と言いたくなるのだけれど、これだけ音楽的に近しいところにいる彼らについては、ヴォーカルチェンジという形式が、もっともハマっているのでしょう。
どちらも、モダンなメタルを志向し、強みが重なっているというのもあるのだけれど、それ以上に、原曲に近いものを聴かせた方が、双方ファンを取り込む良い機会になりそうなのですよ。
代表曲を送り込むことができるので新規ファンにも親切だし、既存のファンであっても聴きたくなる仕掛け。
そのうえで、もう一方の楽曲にも確実に触れることになるわけですから、親和性が高いことを見せつけたほうがプラスになるのだろうな、と。
企画モノではありますが、それだけに今後の作品には収録されそうもないのも事実。
色々な角度から、男受けしそうな1枚です。