09.01.25.19.01.12/MaRiLL
1. 兎女 (2019.1.12ヴァージョン)
2. 剥日ノ歪夢 -Daydream-
2019年1月12日、心斎橋somaでのライブにて数量限定で販売されたMaRiLLのシングル。
クレジットの記載はないのですが、彼らと関係が深いCrucifixionのメンバーが参加しているということでよいのでしょうか。
2009年1月25日に解散した彼ら。
セッションバンドとして復活した際の記念として約10年ぶりにリリースされた作品には、彼らを象徴する2曲が収録されていました。
「兎女」は、当時の楽曲を現在の技術で再現したリテイクヴァージョン。
お洒落なシャッフルリズムに、レトロなフレーズ。
呟くようなメロディの乗せ方など、ゼロ年代の約束事を詰め込んだ楽曲に仕上がっています。
当時は使い尽くされた懐かしい手法である一方、ここまで正面突破でぶつけられると、失われた感性を取り戻しているような感覚に浸ることができるというか。
かえって新鮮に感じる部分もあって、温故知新とはこのことかもしれません。
「剥日ノ歪夢 -Daydream-」は、2009年のラストライブにて配布された音源から。
マイナーコードで疾走するメロディアスチューン。
クリーントーンのギターリフに、キメが多めのリズム、語りなども入ってくるギミック要素…
MaRiLLとしての最後の楽曲だったはずなのだけれど、「兎女」よりも更に過去に遡るようなコテコテ臭が興味深いですね。
もっとも、ここからCrucifixionに繋がっていくことを思えば、進化の過程とも捉えることができるわけで。
ラストシーンのブレイクから、一小節だけの台詞が入るくだりはツボとしか言いようがありません。
過去のレア曲を現代に蘇らせてくれたという意味では、貴重な作品。
ただし、これ自体が入手困難で、結局は多くのリスナーの耳に届いていないというのも皮肉なものです。
せめて、通販での取扱もあれば良かったのだけれど。
<過去のMaRiLLに関するレビュー>