『MIRAGE&Matina 20TH ANNIVERSARY YEAR「BURIAL OF EPISODE -TOKYO-」』に行ってきました。
1997年にKISAKIさんによって立ち上げられたバンド・MIRAGEと、レーベル・Matina。
20年目の節目ということで開催されたイベントとなります。
予定があり、MIRAGEぐらいしか見ることができないかなぁ、といったタイムスケジュール。
諦めかけていたのですが、奇跡的に早めに切り上げることができたことと、イベントが少し押していたことも手伝って、覇叉羅からはフルで見ることができました。
いや、これは熱かったですよ。
覇叉羅
なんとか駆け込んだといったところで、気持ちの整理がつかないままスタート。
これまでも何度か1日復活の機会があったとはいえ、2018年に覇叉羅を見ることができるっていうのはありがたい話で。
既に引退しているメンバーもいるのだけれど、ステージングは、十分に現役感あり。
SINさんは妖艶に、舜さんはアグレッシブにギターを弾き倒し、LEAYAさんはリズムを支えつつ、隙間を埋めるかのように前に出てくる。
金髪を逆立てたK-sukeさんのパワフルなドラムにしても、年齢を重ねることでハスキーさという武器を得たhidekiさんのボーカルにしても、きっと妥協なんてなかったのだろう、と。
その中で、特にhidekiさんの立ち回りが凄かったです。
やや高音が苦しいか、という部分はあって、演奏に埋もれてしまうこともなくはないのだけれど、硬派な動きをもってカバー。
当時と同じステージに近づけよう、ではなく、今できることで最大限のものを見せようとする意識が、とても好印象でした。
やはり「STILL」は、ライブで本領を発揮しますな。
あっという間の5曲。
体力がないので、なんてことも言っていましたが、いやいや十分に殺す気でしょ、という圧巻っぷりでしたね。
1. Victim Of "D"
2. Insanity
3. 加虐性精神分裂症
4. Passage
5. STILL
魔帝那オールスターズ
Vo.幸樹(ダウト)、Gt.龍兎(少女-ロリヰタ-23区)、Gt.MiA(MEJIBRAY)、Ba.塩谷朋之(More)、Dr.テロ(†я i ¢к)という編成で組まれた魔帝那オールスターズ。
といっても、Matinaに在籍していたのは、ex-Mist of Rougeの幸樹さん、塩谷さん、ex-ヴィドールのテロさんの3人だけですが。
ex-Mist of Rougeのお二人は、皐姫、朋と、それぞれ懐かしい名前で呼ばれておりました。
このバンドについては、とにかくセットリストが自分的には最高で。
1曲目から、Madeth gray'llの「missantroop」。
SEにもMadeth gray'llの楽曲のインストバージョンを転用していて、そこからあの印象的なギターのフレーズに繋がっていくのだから、鳥肌が立たないわけがありません。
オリジナルを聴きすぎているがために、幸樹さん流の歌い崩しなどで引っかかる部分もあるのだけれど、リスペクトは強く感じましたし、新鮮味として受け取っておきましょう。
この曲がライブで聴けただけで感無量ですもの。
Mist of Rougeからは「地下室」を。
さすがにステージングは一番まとまっていましたね。
予想外だったけれど、これがハマった。
他の選曲が"代表曲!"という王道的な装いだったので、ハズシは選択肢が多い自分のバンドから、という背景もありそうです。
驚いたのは、「season」。
バンドの知名度的に、演奏されるだなんて想像していなかったのだけれど、これ、大好きなのですよ。
シンガロングの要求は無茶がすぎると思ったものの、案外声も返ってきていて、これがMatinaブランドの底力か…と感慨深い気持ちに浸っていました。
盛り上げどころには「Do .Mes.Tic」を。
数ある激しいナンバーの中から、選ばれたのがこれで嬉しい。
この曲にもシンガロングがあり、一体感を高めていきます。
ラストは、ヴィドールの「人魚」。
この曲自体はMatina解散後のリリースなので、リアルタイム世代の「オカルトプロポーズ」か「マユラ ピサロト」あたりがくるのかな、と予想していたのですが、最後に持ってくるなら納得です。
MiAさんの手元を見ていたら、何気にエグいフレーズが多いのですね、これ。
細かく言えば、もっと聴きたい曲はあるけれど、それを満たそうと思うとワンマンでも足りない曲数になってしまうわけで。
面子や持ち時間を勘案すれば、ベストの選曲。
楽しいを通り越して、感動いたしました。
1. missantroop (Madeth gray'll)
2. 地下室 (Mist of Rouge)
3. season (Lubis Cadir)
4. Do .Mes.Tic (Syndrome)
5. 人魚 (ヴィドール)
MIRAGE
そして、この日の主催バンドとなるMIRAGE。
解散時のメンバーから、Vo.AKIRA、Gt.YAYOI、Ba.KISAKIが参加し、サポートメンバーとして、Gt.A・O・I(SHAZNA / R2Y+J)、Dr.魔太朗(Jesus Believe Me / heath-X-JAPAN-他)が加わる形でした。
メロディアスな代表曲、「...Air」で早速オーディエンスの心を掴むと、2曲目でまさかの「流星」。
AKIRAさんは、ボーカルチェンジ前の楽曲を好まないタイプだと公言していただけに、第一期の楽曲がここで送り込まれるのが予想外すぎて。
MIRAGEのアニバーサリーというイベントの趣旨を踏まえてのサービスにしても、これは嬉しいサプライズでしたよ。
「Wind Whisper」や「Feeling Melody」も大好きだった曲たち。
MIRAGEの現役時代は、ライブに行くことができる環境ではなかったことを思い出す。
こうして生演奏で聴くことができるというのが現場にいながら半信半疑で、なんともいえない不思議な気持ちで。
AKIRAさんがMCで語っていたとおり、キャリアを積んで進化したMIRAGEのサウンドは、20年間色あせずにいた名曲を、より鮮やかなものに上書きしていくかのようです。
この日に至るまでに他界してしまった歪さん、美歪さん、そしてAYAMEさんへの想いを乗せて演奏された「Rain」は、実質的には本編の締めくくりといったところ。
今聴いても胸を締め付ける。
演奏される限りにおいて、楽曲が古くなるなんてことはないのだろうな、と強く思わされました。
その意味でも、このイベントの存在価値は大きかったのではないかと。
暴れ曲である「I.D」は、煽りパートで出演者が勢ぞろい。
事前に宣言されていた大セッションの位置づけとして、先輩後輩入り乱れてのシャウトの連呼が繰り広げられます。
何分ぐらいやっていたのだろう。
久しぶりに、ひたすら長い連続煽りを体感したなぁ。
改めてMIRAGEメンバーのみで披露されたのは、お約束の「百花繚乱」。
スピード感があってメロディアス。
MIRAGEといえば、こんな王道曲でしょ、と大団円で幕を閉じる。
A・O・IさんとKISAKIさんが向き合ってバトルをしている姿とか、何気に熱いですよね。
見ている場所を迷うぐらいに、目が離せないステージでした。
1. ...Air
2. 流星
3. Wind Whisper
4. ESCAPE
5. Feeling Melody
6. Rain
7. I.D
8. 百花繚乱
イベントとしては後半しか見ることはできなかったけれど、凝縮しておいしいところを堪能できたのかな。
去り際にはセレモニー的な一幕もあり、なんだかんだ、Matinaって僕にとっても青春だったのだよな、と。
ちょっとあの頃のバンドの音楽を聴きながら、余韻に浸ろうと思う夜になりました。