慎一郎&杏太によるアコースティックワンマン、「世迷歌~溢れる感情、溺れる感傷~」に行ってきました。
もはや定期開催と呼べるぐらいには回数を重ねてきた企画ワンマンですが、シリーズ初のゲストが参加。
それも、盟友であるheidi.の義彦さんということで、期待が高まります。
heidi.とホタルのツーマンも決まっており、その前哨戦といったところか。
ホタルの楽曲はそちらで聴けるからという配慮なのか、heidi.と対バンを多くやっていた時期に重なる楽曲を選んだからなのか、選曲はジュリィー時代のナンバーが多めでしたね。
それぞれの楽曲を交互に演奏するスタイル。
聴き慣れている楽曲であっても、ツインボーカルでの歌い分けやハモりが入ることで、新鮮に映ります。
特にheidi.の曲をギター1本で聴くという機会が、これまでなかっただけに面白かったな。
高い椅子が準備できなかったということで、やや見にくかった部分はあるのですが、それを気にしてかずっと立って歌っていた義彦さん。
慎一郎&杏太のゆるい空気の中に放り込まれて、最初は戸惑っていた様子でしたが、ビールの力を借りつつ、1曲「ストロボ」を歌い上げると、多少緊張は解けたのでしょうか。
先輩にいじられながらも、適度にツッコミを入れるなど、普段の関係性が伺えるトークを繰り広げていました。
セットリストとしては、「散った痣」や「最終列車」が、ここで聴けるとはな。
「最終列車」は、当時、運転中に口ずさみながら聴いていた楽曲ということで、義彦さんがリクエストしたとのこと。
"一緒に歌ってみて、慎一郎さんの影響を強く受けていることに気付いた"と語っていた通り、声の伸ばし方や、ビブラートのかけるタイミングが揃っていて、なんだか微笑ましい。
後半は、慎一郎さんがあえて義彦さんに寄せていたのもあって、なおさら二人の声がシンクロしていました。
「恋愛リマインド」や「グライド」は、アレンジが変わったことによって随分と印象が変わる。
もともとライブで聴いて化ける曲だったのだとは思いますが、違う見え方を提示されたことによって、更に強烈なインパクトになって耳に残ります。
杏太さんは、ナオさんとコード感が近いようで、heidi.の楽曲のコードで慎一郎&杏太の曲が数曲歌えるのだとか。
ボーカリストもギタリストも感性が似ているのであれば、そりゃ、長い付き合いにもなるわけです。
ただし、慎一郎さんはheidi.のイメージが「ひゅるり」で止まっているようで。
次回は是非、「泡沫」をアコースティックで挑戦してもらいたい。
さて、この日の肝は「3月の雪」でしょう。
3月11日。
風化させないように、と復活してから必ず演奏してきたこの楽曲を、7年目となる日に披露する。
"ようやく優しい気持ちで歌えるようになったかもしれない"と言うとおり、今まで聴いた中でもっともすんなり落ちてきた気がします。
歌い継ぐ、とは少し違うのかもしれないのだけれど、義彦さんが一緒にこの曲を歌ったというのも、大きな意味があったのでは。
ラストは「ファンタスティポ」。
「たからもの。」を演奏しないワンマン自体が珍しいのだけれど、その座を奪うのが、まさかこれとはな。
セッションバンド、"あさひ。"にて披露した楽曲の再現。
ここでだけ、慎一郎さんも立ち上がって歌っていました。
当時見れなかった身としては、ありがたい限りで。
次回の単独公演は、6月とのこと。
周年イベントになるようで、行けるかどうかは微妙ですが、どんなことをやってくれるのか楽しみは楽しみ。
お約束のコメントCDも配布されたので、しばらくは今回の余韻に浸りたいと思いますが。
どうせだったら、義彦さんもコメントに参加してほしかったけどなぁ。
1. ストロボ
2. 傷痕
3. 散った痣
4. ブライト
5. 最終列車
6. 恋愛リマインド
7. 社会に散った日
8. グライド
9. 3月の雪
10. ファンタスティポ