for light / RE-LITE | 安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

for light/RE-LITE

for light for light
3,000円
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1. Realize

2. Restart album ver.

3. Endless drive

4. dualize

5. Dive

6. HEAT

7. The first light ~INST~

8. Snow Reply

9. BLUE

10. RE Falling You

11. Dive -in to the light-

12. Miraiz

13. Brand New World

14. Go

 

ex-IZABEL VAROSAのVo.光と、Gt.千尋が、再びタッグを組んだ。

二人のユニット、RE-LITEによる1stフルアルバムです。

 

IZABEL VAROSAでの活動が終わった後、光さんはPIECE lang、千尋さんはANUBISや御主人様専用奇才楽団-Virgil-などに活動の場を移していましたが、2014年よりRE-LITEとしての活動を開始。

ここまで持ってくるのに時間がかかった感はありますが、ようやくアルバムが発表されました。

 

音楽性としては、前向きでメッセージ性の強い光さんの歌詞が引っ張る、爽やかなギターロック。

ときおり、デジタル要素も強調されており、IZABEL VAROSA時代の様式美重視で耽美なLAREINE直系サウンドは影を潜めています。

 

ただし、「dualize」のメロディラインや、「Snow Reply」のロマンティックな世界観など、至る所で効いているのは、儚く繊細な千尋節。

「HEAT」では、激しいリフに台詞まで織り込んであって、あの頃の名残も、しっかり感じ取ることができるのだよなぁ。

もっとカジュアルな仕上がりになるのかと予想していたのだけれど、なんだかんだ、ヴィジュアル系らしい1枚になったのではないかと。

 

当時からのファンにとって、特に興味深いのは「RE Falling You」。

「Falling You」のリメイクであり、過去と現在と繋ぐ重要なナンバーです。

音楽性がガラっと変わっているので、浮いてしまうのではないかと懸念していましたが、なかなかどうして馴染むものだ。

現代風に再構築したというよりも、ポテンシャルを引き出したと言ったところ。
取り囲む楽曲の毛色によって、こうも雰囲気が違って聴こえるのだから面白いですね。

 

「Restart」や「Go」といったストレートで爽快な楽曲を軸として、実験的なアプローチも挟んでみる。

14曲というボリュームの中に流れを作って、飽きさせない構成に仕立てる工夫もある。

最近では珍しいソフトヴィジュアル系の要素も含んでいるし、ポップだからと一蹴してしまうにはもったいない作品。

時代に流されず、長く聴いていられそうです。