QUARTET/VERY BERRY
￥3,240
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1. Sweets
2. endrphin
3. nostalgic shuffle
4. Hide&Seek
5. abnormal
6. The world is mine
7. new-born baby
8. wabisabi
9. 火の鳥
10. chain
11. howling
12. CLAP!
メンバー全員が栃木出身。
VERY BERRYの1stフルアルバムです。
花少年バディーズのVo.貘さんと、heidi.のGt.ナオさんを中心に結成。
これまで、会場限定のシングルを２枚、ミニアルバムを１枚発表してきた彼らでしたが、それらを総括するフルアルバムが完成しました。
その名も、「QUARTET」。
"QUARTET"シリーズの最終章ということで、シンプルで素直なタイトルですね。
全曲をナオさんがコンポーズ。
そのため、heidi.で見せている音楽性に近いのかな。
ただし、メジャーに進出してより幅広いアプローチを求めているheidi.に対して、VERY BERRYは"今もっともストレートなロック"をコンセプトにしている様子。
骨太なサウンドを活かし、原点回帰を図っていく方針なのでしょう。
印象的なリフを奏でるギターが肝となる、哀愁ロックに仕上がっています。
通して聴いてみて、ここがひとまずの到達点だったのだな、と。
1stミニアルバムである「quartet M」を聴いた段階では、その初期衝動が裏目に出て、どこかで聴いたことがある楽曲ばかりになってしまっていた印象を受けた。
一方で、そのミニアルバムの楽曲も多く再利用されているはずの本作では、とてもバランス良く馴染んでいるように思うのです。
それは、良い意味でアルバム曲がメリハリをつけていて、主張の強い既存曲を引き立てているということ。
シングル曲ばかり並べたような「quartet M」ではポテンシャルを発揮できていなかった楽曲たちが、ここにきて本来の持ち味を発揮。
ベタな昭和歌謡的ナンバーがあれば、遊び心を強めたハードなが曲、ライブ映えするアッパーチューンなど、シンプルながら押さえるところ押さえていて、これを聴かねばVERY BERRYは語れないという内容になったのでは。
もっとも、２枚のシングルを網羅したような「quartet M」をリリースしておいて、その「quartet M」から５曲中４曲を包含。
シングルのうち、「quartet M」に唯一収録されていなかった「endrphin」も回収されるという、楽曲のカブりについては、賛否両論あるだろう。
これまで聴いていなかったリスナーには、お得感として捉えられるのだが、律儀に追いかけていたコアなファン層には、なんだかモヤモヤが残ったとしても仕方ありません。
花少年バディーズ時代は、癖が強いと感じていた貘さんの歌声が、VERY BERRYだとさらりと聴けてしまうのは発見である。
これはハマったな、と純粋に感じるだけに、次の作品は新曲中心でお願いしたいところです。
＜過去のVERY BERRYに関するレビュー＞
quartet M