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1. 眼帯エンドルフィン
"極彩エゴイスト"をコンセプトに結成されたピサロ。
本作は、3枚同時リリースされたワンコインシングルのうちの1枚。
残りの2枚もメロディに力を入れていて、シャウトやデスヴォイスに頼らないこだわりが見受けられた彼ら。
この「眼帯エンドルフィン」もメロディアスに仕上げられており、バランス感覚に秀でている楽曲と言えるでしょう。
王道的ながら癖を作って飽きさせない「Frame」、難解な構成のアーティスティックな歌モノ「贖罪の匣」ときて、シンプルな展開に大人びた落ち着きを感じさせるのが、この楽曲。
クラシカルで神秘的な同期の使い方はピサロらしいのですが、ほんのりジャジーなアレンジがハマります。
相変わらず構成は凝っている。
それでも、一息に聴けてしまう。
途中、間奏で捻ってきたり、アカペラ風のパートはあったり、必ずしもストレートではないのだけれど、それも含めて流れが自然なのだ。
また、落ち着いていると言っても、相応にノリの良さは持っていて、ライブでは相応に盛り上がりそうなのですよ。
シングル曲っぽくはないのだが、ライブで多用される前提であれば、どうにかしてハクをつけておきたいところ。
3枚同時でタイプの異なる代表曲を…という戦略は、そういう意味でも効いているのではなかろうか。
カップリング曲にして埋もれさせてしまうにはもったいない、というのも納得できるクオリティです。
5月20日の正式始動を前に、3つのアプローチを提示してきた彼ら。
ベースとなる3つの軸があるということなのか、それとも、これらすら断片的なものに過ぎないのか。
兎にも角にも、始動してみないとわかりかねる部分ではありますが、個人的には、この路線が好みだったり。
歌モノ寄りのコテコテバンド、というスタンスで突き進んでくれるなら、一層ブレイクしてほしいと思う気持ちが強まります。
<過去のピサロに関するレビュー>
Frame
贖罪の匣