’74 RIU&TΦRU Acoustic Vol.1 / RIU&TΦRU | 安眠妨害水族館

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’74 RIU&TΦRU Acoustic Vol.1/RIU&TΦRU



1. 青い春を過ぎても
2. 夕焼けノスタルジア
3. チョコレイトDAYS
4. 君の名を刻もう

RIU&TΦRUというユニット扱いなのか、RIUさんとTΦRUさんのカップリングCD扱いなのか。
位置づけが難しいところなのですが、メトロノームのRIUさんと、SEX-ANDROIDのTΦRUさんによる楽曲がアコースティックバージョンで収録されています。

TΦRUさんがボーカルを担当している楽曲は、オリジナル曲なのかな。
SEX-ANDROIDでもアコースティックアレンジで音源化されているナンバーもいくつかありますが、ここで新曲が聴けるというのも嬉しい限り。
フォーキーなギターに、素朴なメロディ。
ノスタルジックで、どこか甘酸っぱい雰囲気があります。

「青い春を過ぎても」は、イントロのハーモニカから、アコースティックならではの空気感が出ているかと。
カントリー調で、カラっと爽やかに歌い上げるからこそ、どこか切なさが漂うというか。
「チョコレイトDAYS」は、もっと直接的に甘く切なく、ギターを掻き鳴らす。
TΦRUさんの声質のせいか、アレンジのせいか、確かにセクアン節の楽曲ではあるのだけれど、むしろcali≠gariの桜井青さんの曲が好きなリスナーに刺さりそうという発見がありました。

RIUさんがボーカルを担当している2曲は、ソロ音源として既に発表されていた楽曲のアコースティックアレンジ。
そういう意味では、新鮮味があるわけではないのかもしれないのだが、こちらは聴き比べる楽しみがあるのかと。
というのも、オリジナルが、デジタルサウンド満載、ボイスエフェクトによる加工満載だから。
多少加工はされているのですが、生音ベースでのアレンジとなると、だいぶ印象が変わるのですよ。

「夕焼けノスタルジア」は、リズムチェンジの部分がマイルドになることで、メロディの美しさがより際立った。
ギミックだけでなく、メロディ部分だけでも勝負できることを証明した形。
アコースティックサウンドでパーティー感を出したのが、「君の名を刻もう」。
あまりこういうタイプのアコースティックアレンジをV系シーンで聴くことがないだけに、インパクトは大きかったですね。

パッケージにあまり情報が記されていないので、詳細はわからないことも多いのだけれど、曲の良さは折り紙つき。
アレンジについても、シンプルなのに一辺倒ではなく、面白くて飽きない。
二人とも本職ではないだけに、歌唱力については大きな期待は禁物ですが、伊達にキャリアは積んでいないというツボの押さえ方はさすがですな。
企画モノというカテゴリーになるのでしょうが、細く長く続けていってほしいシリーズです。