￥3,456
Amazon.co.jp
1. アイノウタ
2. SECRET NIGHT
3. BUTTERFLY DREAMER
4. JUSTICE
5. RAGE
6. ゴールデンキネマ劇場
7. STORY
8. 漂流彼女
9. you
10. TASTE OF LIFE
11. WING to HEAVEN
12. 「Dearest」
13. STARS
14. Point of view
DIVの2ndフルアルバム。
初回盤にはライブ映像が収録されたDVDが付属、通常盤には「WING to HEAVEN」、「STARS」が追加収録されています。
リリースを重ねるごとに成長を見せつけてくれる彼らですが、相変わらず、つかみが上手いなと。
イントロダクションという位置づけでありながら、次に控えているリード曲へ繋げるにはもってこいな「アイノウタ」。
これがあるから、EDMに振れた「SECRET NIGHT」を素直に受け入れることができるのである。
その「SECRET NIGHT」も、キラキラとアングラが交互に押し寄せる彼ららしいカオティックな楽曲。
女声コーラスが入ることで、この楽曲で表現しようとしている世界観がぐっと現実的になっているのもポイントです。
この２曲で、本作の充実度を予感させますよね。
上述の通り、エレクトロ色を強めてきた傾向があるのが、この「SECRET」という作品。
これまでも同期を取り入れていて、実験的にEDM風の楽曲を披露していた実績はあるのですが、やりすぎることで期待を飛び越えてきたといったところ。
それでバンド感が消えてしまうわけもなく、むしろ「JUSTICE」、「RAGE」といった荒々しい楽曲では、ゴリゴリ感を強めるためのスパイスとして機能している。
チャレンジを取り入れ、幅を広げていこうとするDIVの貪欲さが表れています。
また、新しい要素を取り入れたことで、既存曲の良さを再確認できることも特徴か。
「BUTTERFLY DREAMER」、「ゴールデンキネマ劇場」、「漂流彼女」、「you」、「TASTE OF LIFE」、「Point of view」・・・
「妄想日記」のカップリングだった「JUSTICE」も含めれば、実に７曲がシングル曲となっている。
普通、ここまでシングル曲の割合が多ければ、どうしたってバランスは悪くなってしまうものです。
しかしながら、本作の場合、楽曲たちが、本来あるべきところに戻ったという印象。
特に「BUTTERFLY DREAMER」や「漂流彼女」は、この並びで聴くことでポテンシャルを発揮するというか。
シングルでは見えてこなかった魅力に気付かされたという人も多いのではないでしょうか。
もうひとつ、書き添えておくのは、スキル面での向上。
このシーンではあまり見かけないタイプであるVo.CHISAさんのハスキーボイスには、やはり耳を奪われるのですが、本作では、Dr.satoshiさんの手数の多さに持っていかれる機会も多かった。
同期のギラギラ感に負けず、有機的なグルーヴ感を生み出す。
そのうえで、こんなにオカズを入れられるのか、と素直に感心させられましたな。
Gt.将吾さん、Ba.ちょびさんの安定感も心なしか増した気がしますし、粗削りだったバンドが、完成形に近づいていくイメージ。
バラード曲である「STORY」が出来たことも、成長の証と言えるのでは。
初期衝動の塊であった前作「ZERO ONE」のインパクトが強すぎただけにハードルは高かったのですが、負けず劣らずの作品を仕上げてきました。
猫も杓子もEDMを取り入れる昨今。
今更エレクトロかよ、と没個性を危惧していたら、巧みに使ってDIVの音楽性の底上げに成功していたという。
3rdでもこの勢いを継続できたら、間違いなく本物。
次はどんな手で驚かせてくれるのか、今から楽しみにしておきましょう。
＜過去のDIVに関するレビュー＞
ZERO ONE
無題のドキュメント