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1. SUICIDE DANCE
2. 桜の満開の木の下で
3. 毒蟲
Merry Go Roundが1997年にリリースしたシングル。
「月と、黒猫と、猫アレルギーの君」との同時発売でした。
「月と、黒猫と、猫アレルギーの君」がメジャー流通だったのに対し、こちらはインディーズ流通。
デモテープ「毒・夢・月・殺・狂乱舞」に収録されていた「SUICIDE DANCE 殺・狂乱舞」のリメイクと、アルバム「-"S"-」に収録されていた「桜の満開の木の下で」、「毒蟲」を収録。
「-"S"-」はメジャー流通をとっていたため、過激な歌詞には修正音が被せられていましたが、インディーズ盤である本作では無修正となっています。
そういう意味では、全曲が発表済みの楽曲であるからと侮ってはいけません。
「SUICIDE DANCE」は、初期の楽曲ということもあり、彼らの中でも攻撃的。
変則的なドラムに、ウネウネと踊り狂うギターのリフ。
グロテスクに吐き出すようなボーカルラインが、そこに官能的に絡みつく。
シャウトとの掛け合いも格好良いです。
キャッチー性はないのですが、この3曲の中では確かにシングル的かもしれないな。
最後、急にフェードアウトしてしまうのが残念。
もっと浸っていたかった。
淡々と語るように進行していく「桜の満開の木の下で」は、メロディを歌う部分が追加された。
歌詞が無修正になったことに注目が集まりがちだが、実は、こちらのほうが重要だったりして。
全体的にはシンプルになりましたかね。
ただただ情景描写を続けているだけなのに、和を感じる美しく儚いギターの音色と、猟奇的ながらもの悲しさのある世界観。
これに心を揺さぶられたリスナーは多かったでしょう。
「毒蟲」は、ゴシック色を強める。
大きな展開もなく、13分弱、同じフレーズの繰り返しと、バックで流れるうめき声や笑い声。
ライトなリスナーには我慢が必要な楽曲となるのでしょうが、これを聴かせてしまうからこそ、メリゴなのだよなぁ。
この楽曲がドラマティックに聴こえるようになれば、もうすっかりアングラ世界にハマってしまった証拠。
初期のMerry Go Roundの音楽性を凝縮した作品になっているので、とりあえず触れてみようというリスナーにはちょうど良いシングルだったのだが、現在ではレアとまではいかなくても入手が困難。
3曲中2曲が収録された「-"S"-」が比較的手に入りやすい作品だということもあり、今ではコア向けのアイテムとして捉えられるようになってきました。
ただし、修正された音源を聴いてしまえば、ノーカットバージョンも聴いてみたくなるのが人間の性。
どっぷりハマってしまった人なら、手を伸ばさずにはいられない作品ということです。
＜過去のMerry Go Round に関するレビュー＞
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-"S"-