Crevice / …。【サイレンス】 | 安眠妨害水族館

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Crevice/…。【サイレンス】


1.Crevice
2.星に願いを

Vo.可哀想(emmuree)、G.Zull(MONAURAL CURVE)、B.~祈~(閉鎖病棟)、Dr.キリ(ex-cocklobin)という編成の…。【サイレンス】による1stシングル。
当初は会場と通販での限定販売でしたが、専門店での取り扱いも開始されました。

既にリリースしているミニアルバムにて、バンド感を強めるアプローチを見せていた彼ら。
本作においても、その傾向は継続。
"…【楽曲のタイトル】"というタイトル表記がなくなってしまったのは寂しいけれど、もう、"沈黙の音"だけではないものな。

2曲とも、作詞作曲は可哀想さん。
表題曲である「Crevice」は、そのイメージどおりの幻想的なナンバー。
伸びやかで芯のある歌声と、透明感のあるファルセット。
これにより、神秘的な雰囲気を増していきます。

一方で、リズムは引き締まった印象。
浮かび上がるようなメロディに対して、土台をしっかり構築しているので、広がりを感じられるのだ。
全員が空にいるのではなく、大地から空に輝きを拡大していくようなイメージ・・・と言って伝わるでしょうか。

カップリングの「星に願いを」は、旧時代のグラムロックを現代に蘇らせるような。
序盤はアメリカンロックテイストを強めて、サビでは、やはり幻想的に広がりを見せる。
こちらも、緩急ついたリズム隊と、シンプルながらも存在感を出すギターのフレーズが絶妙に絡み合っていて、こういう引き出しも持っているのかと。

闇ではなく光を。
このバンドでは、こういったアプローチが多いのが魅力的です。
想さんが歌っているわけだし、音楽性としてまったく別のことをしているわけでもないので、emmureeの延長線上としてでも十分に聴けるのだが、違いを見出すのも、これまた楽しみである。

思ったよりも短いインターバルで新曲が聴けたのが嬉しい。
スタンス的に、次はいつになるのか、と期待しすぎてはいけないのかと思いますが、名曲を生み出してくれるのなら、いつまででも待っていたいという気になりますよね。

<過去の…。【サイレンス】に関するレビュー>
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