1.Still We Go
SIAM SHADEが、約12年ぶりに再集結。
久しぶりのレコーディング作品となったのが、この「Still We Go」。
iTunes Store等、配信限定でのリリースとなっております。
「今俺達は 一つの SIAM SHADE」
テクニック重視の骨太ロックでオーディエンスを魅了してきた彼らが、こんな歌詞を送り込んできた。
現役時代なら、賛否両論あったでしょうが、再結成第一弾の音源という意味では、素直に嬉しかったというファンも多かったのではなかろうか。
キャッチーなメロディに、前向きな歌詞。
ツインボーカルによるコーラスワークに、男らしい硬派なサウンド。
楽曲としては、ポップさが先立っているため、コアなファンであれば、色々と他にも求めたくなる気持ちは、きっとあるのでしょう。
しかし、たった1曲で勝負するのだとしたら、これ以上、彼ららしさを散りばめた楽曲はない。
そう結論付けたくなるくらい、テンションが上がる作品に仕上がりました。
Vo.栄喜さんの伸びやかなボーカルが、巧みに絡み合うツインギター、タイトにリズムを刻むドラム＆ベースに支えられ、空の向こうまで広がっていくイメージ。
直線的ではなく、空間全体に光が差すような鮮やかさ。
決してスピード感があるナンバーではないのですが、しっかりと勢いをもたらしていきます。
彼らの技術であれば、もっとテクニカルなフレーズも持ってこれたとは思いますが、あえての直感勝負。
楽曲の良し悪しというよりは、様々な背景による環境要因が大きいのは事実であるとしても、気持ちで作り上げたような雰囲気に、アドレナリンが止められません。
CDでも欲しいなぁ。
当然ながら、他の楽曲だって聴いてみたい。
ツアーの追加公演が決まった以外は、今後の活動は未定とのことですが、もっとワクワクする展開への布石であることを願っております。
＜過去のSIAM SHADEに関するレビュー＞
SIAM SHADE IV・Zero
SIAM SHADE